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3ツアー共催で大量逆転「ヒガがいちばん小さいって本当デスカ??」日本が誇る小さな巨人

比嘉一貴(ひが・かずき)の大・逆転優勝が決まった瞬間。
韓国と亜ツアーの両広報が真っ先に質問してきたのは「ヒガがJGTOでいちばん小さいって本当デスカ?」。


目下賞金1位は、身長158センチの小さな巨人。
「日本で開催される以上、JGTOの選手として優勝したい」。
誰より大きな意志を貫き、3年ぶりの3共催で、日本初開催の誇りを見せた。



5差を追ったこの日。
ショットは依然としてキレキレ。
3日目に入れあぐねたパットも天候の回復で、速さが戻ったグリーンに合わせて前日までの順手から、逆手の握りへ器用にチェンジ。

「球離れがよくなり距離感もよくなった。ショットでチャンスにさえつけられれば決められる」と、1番から自信の3連続バーディで、一気に1差と迫ったはずが、すぐまた4差に開いていた。


「何が起きてんだ??」と、岡本キャディ。

スコアボードに、個ホールの情報は載らない。
3番のケーオシリバンディットのアルバトロスも分からない。

「実はバーディ、バーディ、イーグルだったとか…?」。

怪現象に首をひねって「伸ばし合いで5打差はやっぱり厳しいか…」。


攻めあぐねた中盤、再び好機を見たのはバーディ後の11番だ。
2差の速報ボードに「トップとの差がまた縮まっている。スイッチが入った」と、もうひと踏ん張り。

蒸し暑さが戻ったこの日は「最後のほう、足に来ていた」と終盤は、ショットでたびたび手を離したが、岡本キャディがここぞで差し出す水をガブ飲みして気力を絞った。


17番のパー5で逆転に成功すると、18番で7メートルの連続バーディ締め。
2差のリードを作ると特大のガッツポーズが出た。




5打差大逆転の記者会見では、韓国メディアからまた身長がらみの質問が出た。

「小さくても飛ばす秘訣は?」。
しばし熟考。
「難しーなー」と、苦笑しながら「身長の割りに飛ぶなという意識は多少ありますけど飛距離で勝負するタイプではない」と言葉を選び「日頃のトレーニングと、クラブの恩恵が大きいかな」と、大きな笑顔で応えた。


秋の米二部ツアーの予選会にも申し込んだが、今季最多の3勝で、さらに賞金1位を爆走する。
「賞金王も夢のひとつ」。
JGTOでいちばん小さな巨人はいま誰より大きな夢と希望で一杯だ。



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