記事

Baycurrent Classic Presented by LEXUS 2025

比嘉一貴は松山との同組に「目標は果たされた」大先輩から貴重な1勝をかざる

比嘉一貴(ひが・かずき)は、通算9アンダーの18位タイという結果以上のご褒美を、最終日に得た。

今季は、日本とアジアンツアーを激しく行き来し、日程繰りに苦慮する中、本大会では松山英樹と練習ラウンドできるから、と出場を決意し、先週のインドネシアから急いで帰ってきたのに、諸事情のため一緒に回れず。

がっかりしていたが、3日目の同スコアで最終日にまさかの同組に。
1番ティで笑顔の再会し、「今週の目標は果たせたので満足です」。



満ち足りた気持ちでスタートしたら、2日目の1番から記録した6連続バーディに続いて、この日は4番から5連続バーディが来た。
「僕に失うものはないし、ガンガンいって、2日目の前半のような感じで上手くいけばスコアが出るな、と言う感じで攻めました」。

一時は首位にも迫る勢いで、6アンダーの「66」。この日の松山のスコアを1打、上回った。



「僕が本当に絶好調で、松山さんが絶不調でトントンみたいなものなので」と、大先輩を最大限に立てつつ、「きょう勝てたので、少しは近づけたんじゃないのかな、って…w」。

前回、試合で松山と回ったのは、比嘉がまだ東北福祉大3年時の2016年。「三井住友VISA太平洋マスターズ」の予選ラウンドでプレーし、比嘉もしっかり決勝進出。50位タイでベストアマに輝き、Vの松山と並んで表彰式で写真を撮った。

「あの時は、どうやったら勝てるのと思いながらゴルフをしていたんですけど、きょうは松山さんの前でいいゴルフができたと思うし、そこは自分の中で成長できた部分かな、と思います」と、あれから9年の時を思う。

松山と回れたおかげで、いつも松山が味わっているスター気分もご相伴にあずかれた。

7番で、右のバンカーからチップインバーディを奪った時に沸いた大歓声。
「みなさん、松山さんを見に来られたのだろう、と。僕は淡々とやればいいや、と思っていたのに、大歓声が起こってくれて。ちゃんと僕のことも見てくれているんだって。たくさんの人の前でいいプレーができたことは、誇らしく感じる」。

22年JGTO賞金王の小さな巨人が、日本開催のPGAツアーで、最終日もひときわ大きく輝いた。


これからも偉大な背中を追い続けます

関連記事