Tournament article

ビッグタイトルで初Vを掴んだソンヒョンが、ヒョンソンに感謝

僕はソンヒョン©JGTOimages
韓国の金成玹(キム・ソンヒョン)が初優勝をプロ日本一で飾った。
大接戦ではあったが、最後は自慢の飛距離で圧倒して逆転した。

並んで入った18番(462yd)の2打目は、8アイアンだった。
対して、フェアウェイから3番ユーティリティで、グリーンを狙って右に外した稲森佑貴は「そりゃ差がつきますよ」と、嘆息した。

「稲森さんのミスショットを見て、僕は安全に左に打った」と冷静に、軽々とグリーンを捉えた。
1差2位の池田が、ほぼ同じ距離からバーディトライを打ったが惜しくも入らず、稲森は、奥のカラーから長いパーセーブに失敗。
2パットのパーで決着して「強い選手のみなさんと戦って優勝できたことを、とても光栄に思います」と、喜んだ。

18年のQTで4位に入り、19年から日本ツアーに専念。賞金ランク59位で初年度の初シード入りに成功したが、さらなる飛躍を誓った2020年に、コロナ禍だ。

渡航制限で出国できず、といって母国ツアーにも居場所がない。
下部ツアーで懸命に下積みを重ねて、予選会から出場権を獲得した韓国の公式戦「KPGA選手権」で、プロ初勝利にこぎつけた。
大きな自信を手に、開幕からやっと再合流した今年、今度は日本でビッグタイトルを掴んだ。

4月の「関西オープン」で自己ベストの3位タイに入ると、5月の「ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント」で最終日に石川遼の最少ストロークに並ぶ「58」を出して11位タイ。
着実に、片りんを見せていた。

今まで、転戦中の宿や交通、食事も、全部ティーチングプロのお父さんに頼りきりだった。
コロナで一緒に転戦できなくなったが「独り立ちの年に一人でもやれることを証明できた優勝。だから余計に自分を褒めたいし、感激しています」。

このあと、いったん帰国。米ツアーへの昇格を目指して、まずは二部ツアーの予選会から挑戦する。
「韓国ではワクチン接種で隔離が免除されるようになったのですが…」。結果次第では、しばらく日本に戻れない。
「その前に、最高のご褒美になりました」と、余計に5年シードの日本タイトルは嬉しい。

ちなみに、2013年の今大会を制したのは、金亨成(キム・ヒョンソン)。
コロナ禍で、2020年から出場は途絶えたままだが、日本ツアーで人気者。特に女性からの支持が熱い。
そして、こちらは金成玹 (キム・ソンヒョン)。
名前が似ていることからよく間違われ、日本に馴染むにしたがいキャディさんたちなどからわざと、「ヒョンソン」と呼ばれていじられることも増えたそうだ。
ヒョンソン先輩のおかげでソンヒョンは単身、日本でも可愛がられて居場所も出来た。
「いつもお世話になっている大先輩です。尊敬するヒョンソンさんが優勝された試合で、自分も真似して勝つことができた。本当に光栄です」。
ソンヒョンが、ヒョンソンに感謝した。

関連記事