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JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 2021

公共放送デビューの日。安本大祐が好発進に成功。

©JGTOimages
公共放送デビューの日。プロ13年目の安本大祐(やすもと・だいすけ)は「スコアが悪かったら恥ずかしいな…と、ちょっと思って頑張りました」と、4アンダーの8位タイで上がった。

先々週まで閉じていた長尺パターのスタンスを、開いて構えるようにしたのが、奏功していると話す。

「閉じていたときは、肩だけで打ってしまうが、開くと足から全体にパワーが伝わる感じ。チャンスにつけた時にしっかりモノにできた」と、「68」の好スコアにつなげた。

西那須野の美しい景観に、風で飛ぶような痩身が、逆に目を引く。
JGTOのホームページのプロフィール欄には体重55キロ。
でも、「体重計に乗ったら嫌になるから最近は計ってないけど、50キロを切ることもあります。今は51か、2か…詐称ですね」と、尖ったアゴをほころばす。

「食べても太れないし、食べるのもあんまり好きじゃない」と、ウェストは69センチ。
こんなに細いのに、めちゃ飛ばす。
「太いから、飛ぶわけじゃない。細くても、スイングスピードと、スイングアークを大きくすれば飛ばせます。僕はリストターンもするので、余計に飛びます」とは羨ましい限りだが、「羨ましくなんかないですよ」と、つれない返事。
「僕はそうしないと打てないだけで、結果飛びすぎてしまって嫌になるときもありますよ」。
近頃は、コントロール重視でむしろ飛ばない工夫をするほどだ。

選手会が主催する初大会で、大会実行委員長をつとめる池田勇太は東北福祉大の先輩。

「昔から、今も変わらず、むしろもっとよくしていただいて、一緒にラウンドしたり、連絡とったり。この大会にむけても、すごく準備されてきた姿を見てきました」と、話す。

「コロナ禍で、新しい試合をしていただけるというのは凄くありがたいこと。特に僕は、QT選手なので、どの試合も全部大事で、誰よりも感謝しているという自信があります」。

この日、6日の夜9時のNHK「ニュースウォッチ9」のスポーツコーナーでもそんな安本の奮闘が見られる予定だ。
一昨年のファイナルQTで、自己最高の10位タイで出場権を手にしながらコロナ禍の試合減少で、もっとも影響を受けた選手のひとりとして紹介される。

放映日の好発進に、安堵しながら「明日、早いからもう寝ますよ」と、苦笑。「自分で自分を見るなんて…恥ずかしいじゃないですか」。
そんな、せっかくなのにもったいない。

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