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太平洋クラブチャレンジトーナメント 2019

シルバーコレクターからやっと脱出!嬉しい涙の初優勝

2000年にプロ転向し、来年でプロ20周年を迎える白佳和。プレーオフ2ホール目で最後のパットを入れた瞬間、今までの苦労と支え続けてくれた人達への感謝の気持ちが溢れ、涙が止まらなかった。
「今日は弱気にならないようにプレーできたことが勝因だと思います。技術とかじゃなく絶対に弱気にならない強い気持ちを持ち続けること。パットはショートしない。ショットも振り切る。しっかりピンを狙う。それって全て気持ちだと思うんです。それをずっとやれたんですけど、最後の18番だけは体が止まっちゃいました」。
今年の11月で40歳を迎える白だが、最終ホールを2ストロークリードで迎える経験は今までなかったこと。
「正直、何をやればいいのかわからなかったんです。今思えば、3番ウッドで打っておけば、セカンドも8番くらいで打てるので、パーは獲れたと思うんですけど。普通に行こうとドライバーを持ったら曲がってしまいました」。

ただ、プレーオフに入ったことで、逆にチャンスがあると感じていたそう。この日の最終ホールのピン位置は傾斜と傾斜の境目のような場所に切られていたため、なかなかバーディを簡単に獲れる位置ではなかった。冷静にプレーすることができれば競り勝てるのではと踏んでいた。
プレーオフ1ホール目は互いに2オンするものの、大岩がチャンスを外して引き分け。2ホール目は先に打った白が確実にグリーンを捉えたのに対して、大岩はグリーン奥にこぼして難しいアプローチを残してしまう。結果、それを寄せきれずにパーセーブできず勝負は決着した。
これまでツアートーナメント、AbemaTVツアー含め6度の2位フィニッシュがあり、優勝争いという枠で言えば10回以上のチャンスを逸してきた白。強い気持ちを持つことを心に思いながらも、どこかで「また負けるのでは?」という思いがよぎったと言う。パットイップスになり、体の故障なども重なり思うようなゴルフができず歯痒い思いをしながらこの数年は過ごしてきた。その経験こそが、その不安に打ち勝てた要因に違いない。「やっとジンクスを晴らすことができました!」
この優勝で白には来週の「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」への出場権が与えられる。ツアー復帰に向けての第一歩。まずは来週の宍戸でひと暴れしてもらいたい。

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