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フジサンケイクラシック 2019

石川遼が3年ぶりの富士桜で心新たにスタート

昨年は熱中症の後遺症があって欠場した。一昨年の今ごろは、まだアメリカにいた。3年ぶりの富士桜。2010年の連覇以来となる大会3勝目がかかる。
富士山の裾野に広がる18ホールは、総距離7566ヤード。屈指の難コースがゆえに”モンスター”との異名をとる。留守にしていた間の変化を嗅ぎ取るには、3日火曜日の練習ラウンドと、4日のプロアマ戦でもう充分だった。

要所に新設されたバンカー。18番グリーン奥のきつい傾斜は本年度からの改良だ。
7番パー3のグリーンも「踏んだ感じが固かった」と違和感を覚えて、プロアマ戦に同行していたハウスキャディさんに聞いたら「全面張り替えているとか」。
深いラフは「例年より倍くらいに感じる。これだとトータルしたら、0.5打以上のペナルティーになるんじゃないか」。

怖ろしさを増すコースの変貌。
「いろいろなところをマイナーチェンジされていて、全部フェアウェイに行って、全部グリーンに乗ればまったく関係ない。でもそういう展開は、考えられない」。
ぐるぐると、攻略に頭を巡らせ「いずれにせよプレーしてると面白い。考えながらやるのは楽しい」。
入念に怪物の下見を繰り返して、準備は万端。
いくら、難しさを増そうと、大好きなコースのひとつだ。
「非常に馴染みがあって、楽しみにしていた試合」。

3戦連勝を逃した先週の「RIZAP KBCオーガスタ」。最終日最終ホールのグリーン上で、ずらしたマークを戻し忘れる初歩ミスで2ペナ。心情を気遣いながらも質問をぶつけてきた報道陣には「せっかく忘れていたのに!」。おどけて笑わせながら、「悔やんでも悔やみきれない。だいぶ落ち込みました。あの経験が生きたといえるように。よい方に生かしていきたい」と、前を向いた。

「体調も含めていい状態で、しっかりティーグラウンドに立てるように」。
心新たにリスタートだ。

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