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ダンロップフェニックストーナメント 2017

松山英樹は「スタートホールでファンがたくさん待ってくれていたら嬉しい」

今年44回の歴史がある大会が誇るホストプロが世界中の注目を集めたのは、今月5日。“日米首脳会談”に立ち会ったプロゴルファーなど後にも先にも1人ではないのか。東京の霞ヶ関で、トランプ大統領と、安倍首相のゴルフに同行した松山。
「2人と回って緊張しない人はいない。久々にあんなに緊張しました。たいがいの人にはないこと。良い経験をさせたもらったと思います」と感謝した。

大統領の希望により、日本政府から要請を受けた大役も、「1番ホールも緊張してブン曲がってましたし、隣のホールまで行ったので、あんまり会話はなかった」と、大事な会談時は気を利かせても、大統領は「青木さんの話は凄いしていた。80年の“バルタスロール(全米オープン、2位)の青木のパットは凄かった”とずっと言ってました」と今季初参戦の日本ツアーに、JGTO会長へのとっておきの土産話も持ってきた。

今季は2勝を挙げて、世界ランクも最高2位を記録した。名実ともに、のぼり詰めて帰ってきた宮崎。
「明日はスタートホールでたくさんのファンの方が待ってくれていると嬉しい」。
4年ぶりの顔合わせにも胸躍る。
初日、2日を回るジャンボも、宮里とも同組ラウンドは2013年以来。
「すごく楽しみ」。

16-17年の終盤、プレーオフシリーズは不調のまま幕を閉じた。連覇がかかった先月のWGC・HSBCチャンピオンズは50位に終わって改めて「変えなくちゃいけない」。
ドライバーの飛距離は確かに伸びた。しかしその分、精度は落ちたと自覚している。
米通算5勝を達成するなど成果をあげながらも、その勢いに任せて「いままで背を向けていた部分」という。
「距離が伸びて、精度が落ちるのは当たり前かもしれませんが、伸ばした上で精度がないといけないと思いますし、今年OBの回数が多いので、その回数を減らさないといけないと思う。ロープの中にいる自分と、大典(だいすけ)さんしか分からない部分。」

信頼する進藤キャディの同意のもとに、踏み切ったスイング改造に加えて「ショートゲームもパットも。いまはすべてを試している状態」と、来年のマスターズをめどに、ゴルフの全面改革は数週間前に始まったばかりという

2年ぶりのホスト試合で、3年ぶりのホストVがかかるがまだ手応えはない。
「優勝を目指したいですけど、内容的にはずっと悪かったので。うまくいけばチャンスは高くなりますし、悪ければ予選ギリギリというところ」と、本人の見通しはいまのところ五分五分だが「結果にはつながらなくても、新しい課題は見えると思う。楽しみな1週間になる」。
いま世界4位が頂上を見据えて始めた新たな挑戦が、大事なホスト試合で吉と出るか。

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