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トップ杯東海クラシック 2017

小平とヒョンソンが首位を守ったが・・・

ヒョンソンと小平は首位を守ったが
3日目の大混戦は、終盤に1人の選手が渦中の人になった。最終組の一つ前で回っていたハン・スンス。まさに三好の地獄にハマった。

魔の16番パー3。この日は奥のピン位置に対して距離は200ヤード強。そこに強い向かい風が加わって、誰もが長いクラブを持たされた。平均ストローク3.522はダントツの難易度1位。ボギー以上のスコアを記録した選手は、22人。3割強が泣かされた事になる。

中でももっとも泣き面をかかされた。スンスのティショットは、「右の手前に打つつもりが、ピンにまっすぐに飛んでしまった。打った瞬間に、ピンに行ったら左に落ちてしまうと感じた」と案の定、崖下に転がり落ちた。

高低差は約7メートル。しかも前方を木に阻まれた2打目以降は、打っても、打ってもまた転がり落ちて、4打目にはまた、何かに強く当たって跳ね返ってきた。
「そのあたりからは何打打ったか覚えていない。数えられなくなった」と、やっと6打目に上にあげても、今度は右のラフから打った7打目が、また奥のスロープから左の崖下に転がり落ちた。

「もうそこからは同じことを繰り返さないように。後ろに戻って打った」と、ティグランド方向にいったん戻したのは8打目。
9打目は、「60ヤードを打つことすら緊張してしまった」と、からがらグリーンのカラーに乗せて、そこから“2パット”の「11」は、詳細なデータが残る85年以降において、このホールのワースト記録となった。

後ろの最終組で、一部始終を見ていた小平。
「下から何度も打って、上に乗ってもまた下に降りて行った。あんなことになってしまっていると、それを見ているのが凄く嫌だった。気持ちのよいものではなかった」。

亨成(ヒョンソン)は、いざ自分が打つ番になっても「怖くて打てないですよね」。スンスのプレーが目に焼き付いて、「緊張してシャンクみたいな球になった」。
左の崖下をよけるあまりに、右の傾斜に打ち込んだ。左の崖に向かって打つアプローチも打ち切れずに小平と揃って、ボギーを打ったが「でも、あれはナイスボギーですよね」と、嘆息した。

後味の悪い3日目となったが、再び小平とともに、1打差の首位に踏みとどまった。
2015年に続く、大会2勝目を狙う亨成(ヒョンソン)。「三好との相性はいいですし、名古屋も好き。今日は美味しい韓国料理で、元気を出します」。

小平も「1年を通しても、好きなコースの一つ。今はゴルフに不安もほとんどないので、優勝を目指すだけ」。
そして、渦中のスンス。
「起こってしまったことは、仕方ない。今日のことは今日のことと割り切って、明日出来ることをやるだけ」。
最終日こそ、気持ちを切り替え胸のすくゴルフを見せたい。
  • 前の組のスンスは打っても打っても・・・
  • 1ホールで11打も要して、後味の悪い3日目・・・。仕切り直してさあ、最終日!!

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