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RIZAP KBCオーガスタ 2016

平本穏(ひらもとやすき)は「脳と技術をコミットさせる」

午後組の最終組の福永安伸が、最終ホールでイーグルを奪って、これでついに首位は計8人。今年の44回大会は、史上稀に見る大混戦で幕を開けた。
ここに名を連ねた平本は、特別協賛社を意識したコメントを残した。

プライベートジムを運営する「RIZAP(ライザップ)」は顧客に必ず、その成果をお約束しましょうという意味で、「結果にコミット」というフレーズをウリにしているが、平本はこれを引用して「僕はこれまで脳と技術がコミットしていませんでした」。

2年連続の“第2シード枠”で今シーズンに臨んだ平本は、来季こそ賞金ランク60位内の「第1シード入り」を目標に、このオフは米ツアーの選手たちのスーパープレーを集めた動画を参考にしたそうだが、これが良くなかった。

「曲げてもピンに絡むとか、凄い映像を見過ぎて。自分の技術が伴わないのに、脳みそばっかり先走って、現状を受け入れることが出来なくなった」。

ちょっとのミスも許せずに、自分に怒り狂った。予選落ちが立て続いて、悪循環に陥った。

沸点に達した頭を、冷やしたのはこの夏休みだ。
「ヘタはヘタなりに受け入れんと。パーでいいと思ってやる。そこでバーディが獲れたら、良い貯金が出来たと思って喜ぶ」。
そんな心がけでコースに出たのが、初日の好発進につながった。

2日目以降も謙虚な気持ちを忘れない。
「変なショットが出ても“所詮、俺は平本だから”」。これを合い言葉に「脳と技術をコミットさせる」。忘れそうになったら、会場の至るところに立つ、大会ののぼりを見上げるといい。

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