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アジアパシフィック ダイヤモンドカップゴルフ 2016

タイ新鋭の17歳! パチャラ・コンワットマイが無欲の首位キープ

テレビカメラに向かってイエーイ! 素顔は無邪気な17歳そのもの
「パチャラ」とは、タイ語でダイヤモンドのこと。あだ名の「ペッ」も、やはり同じだ。磨けば光る17歳が、ムービングサタデーに首位を守った。この日は3日間で、もっとも難しいピン位置も、「アプローチとパットが良かった」。アイアンの多少のブレも、しぶとく拾った。若いのに、手堅いゴルフで譲らなかった。

10代のころの石川遼のように、タイでもパチャラに大きな期待と注目が集まっている。
若いのに、左胸にはタイ有数の飲料メーカーのロゴマークがついている。「シンハービール」は、まだ飲めないはずだが・・・。
「シンハーには、水もあるよ」と無邪気に、「でもビールも実はちょっとだけ」。正直に打ち明けて、ニキビの頬を真っ赤に染めた。「自分でいうのもなんだけど、タイではけっこう有名人です」。得意げに、言ってしまってからまた照れた。

「家では、ゲームばかりの普通の17歳」というお父さんのブクサクさんは、タイ南部で手広く事業を展開する経営者だ。「でも息子はゴルフで頑張ってくれたらいい」と日本での大活躍にも、目尻が下がる。

6歳からクラブを握らせると、毎日近くのコースでラウンドさせるなど恵まれた練習環境を惜しまなかった。「ゴルフなら、60歳を過ぎても出来る」と尻を叩いて、腕を磨かせた。

タイの地区オープンで最年少Vを飾ったのは14歳のときだ。15歳で、アジアンツアー二部の「ADTツアー」を制した。すぐ翌年のプロ転向を果たすと、またすぐ同2勝目を飾った。

ブクサクさんが大事にそうに抱えるリュックサックには、今年の会場のロイヤルトルーンのロゴ。今年は全英オープンにも史上最年少出場を果たした。
そして将来有望な期待のアジア枠で主催者推薦を受けた今大会では、V争い。父の献身への親孝行が続いている。

先月には、日本ツアーの来季の出場優先順位をかけたQTのファーストにも挑戦済みだ。これから12月のファイナルまで長い道のりも、今週、勝てば一気にスキップ出来る。
「このまま優勝出来れば最高だけど、負けても悔しくないよ」とパチャラ。「ゴルフは確かに仕事だけれど、今はただ、楽しくプレーが出来ればいいから」。
どうやらプレッシャーとは無縁のようだ。

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