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九州勢! 秋吉翔太がV争い

プロフィールでは、85キロも今は90の大台に乗った体重で、得意の1番ウッドを振り回す。「飛距離だけが、僕の“あれ”なんで」と、謙遜気味に話したが、この日はどうして。課題のパットが冴えた。

複雑な目の難解さはそのままに、スピードはそこらのベントグリーンよりも速いと評判の今年の芥屋の高麗グリーンで「こういうことも、あるのかなという感じで」。本人も目を剥いた前半の5番ホールから勢い付いた。

2打目は、右のラフから「ぎりぎり乗っただけ」という、30ヤードはあろうかというバーディパット。これが決まって「自分でも、凄いなと思って」。すっかりその気に。
次の6番ではOKバーディを奪い、17番では左から8メートルの長いのが決まった。「後半から全然、フェアウェイに行かなくなった」と言いながらも、今年の芥屋は深いラフもパワーで封じ込み、通算8アンダーは7位タイでV争いに名乗りをあげた。

熊本県出身。家族の影響でクラブを握り、野球から転向。鹿児島県の樟南高校に進むと、2008年の国体では松山英樹を破って優勝を飾った。石川遼に刺激され、卒業後はプロの道へ。2011年はデビュー戦の日本オープンで初日に首位発進を果たし、将来を期待されたが「ツアーの舞台はなかなか厳しい」。
その年は予選会のQTで結果を得られず、出場権すらもてない年が続いた。
チャレンジトーナメントを主戦場に、レギュラー進出を模索したが、阻まれたのがツアーの堅く、速いグリーンだった。

「スピードは合わせられるが、ライン取りが出来ない」。昨年のチャレンジは「ISPS・CHARITYトーナメント」で3日間24個のバーディを奪い、チャレンジ54ホール最少の194を記録して1勝を飾り、同賞金ランク9位でツアーの前半戦の出場権がある、いわゆる“裏シード”を獲得して本格参戦に臨んだ今季も、序盤はグリーンで悩み続けて、さしたる結果も得られなかった。
「何もかも上手くいかない」。
悩んでいた秋吉に「俺も、1年目はそうだった」と励ましてくれたのは、同じ熊本県の先輩だ。「いろいろな傾斜から練習するようにしろ」と、教えてくれたのはシード3年目の永野竜太郎。

パットの練習量を増やして、どうにか光が見えてきたのはこの夏を過ぎてから。先週は千葉県の房総カントリークラブで行われた「PGA・JGTOチャレンジカップ in 房総」で、3日目の最終日に63をマーク。2位タイにつけて、持ち味の爆発力も戻ってきた。
「前半は、試練が続いたけれど。やっと調子が上がってきて。今からかな」。
25歳の今シーズンは、今が幕開け!
「明日、明後日は緊張するとは思うけど」と、弱みも隠さず、「このスコアを崩さないようにしたい。オーバーパーは打ちたくない」と、先頭集団から振り落とされたくない。

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