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長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント 2012

今年も大会はスポーツ界の架け橋として

今年も“ミスター”による記念植樹が行われた。毎年、最終日の表彰式で、プレゼンターとして大会に花を添える大会名誉会長の長嶋茂雄氏。選手たちのホールアウトを待つ間に、地元・千歳市内の少年野球チームのみんなと共同作業で、会場のザ・ノースカントリークラブにアオダモの苗木を植えた。

「アオダモ」は、野球のバットの原料である。

今大会ではスポーツ振興活動の一環として、3年前からこの植樹活動を、支援してきた。「ゴルフと野球。種目は異なりますが。この大会をスポーツ界全体を結ぶようなイベントに育てていきたい」と、長嶋氏。

大会ではそのほかにも、さまざまな形で地元のスポーツ振興に、一役買っている。
この日は、スタート前にプロと一緒に子供たちが手をつないでティグラウンドに入場する「キッズエスコート」も、そのひとつだ。参加する子供たちもゴルフだけでなく、サッカーやバスケット、野球に水泳など、さまざまなスポーツで活躍するジュニアたちが集まった。

選手たちの頬も緩む。
剣道の子たちと手をつないで歩いた武藤俊憲。勇ましいそのコスチューム姿に感嘆の声を上げた。「かっこいいね!」。
同時に、自らの少年時代を重ねた。
「実はおじちゃんも、剣道をしていたんだよ!」。
畑違いと思い込んでいた。プロゴルファーの思いがけない言葉に「へえ、本当に?!」と、幼き剣士の瞳も輝く。

大学で、ミスターのひとつ後輩という厳格な野球人を父親に持つ鈴木亨は、そのあまりのスパルタぶりに自身は野球の道を断念した思い出があるだけに、少年野球の子たちに目を細めた。
「君はどこを守っているの?!」と、会話も弾んだ。

川村昌弘は、陸上の子たちと手をつないで「僕とあんまり歳が変わらない」と、笑った。
すかさず「君たちいくつ?」とは同組のベテラン中嶋常幸。
「8歳」。
「ほぉ、一番上の孫と一緒だ」。
今度はやはり同組の篠崎紀夫が、すかさず「僕の子供は6歳です」。
「え? それで篠(しの)はいくつなの」。
「43です」。
「それじゃお前は、俺寄りだな」と、中嶋に言われて「確かに」と苦笑いで頷く。
そんな篠崎が、ふと「川村くんのお父さんはいくつになるの?」。
「45か、6になると思います」。
「そうだよねえ・・・俺の同級生も、みんな川村くんくらいの子供がいるもの!!」。
ひとしきり、そんな話で盛り上がって出ていった。大人たちのそんな他愛もない世間話を、子供たちも面白そうに聞いていた。さまざまな種目の子たちが集まって、楽しい1日となった。

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