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地元在住の高山忠洋は「お客さんあっての僕らです」

1番ティの後ろは最終日ならいつもは満員のはずのギャラリースタンド。「残念でしたね」とイーグル賞の高山
イーグル賞100万円がかかった15番。570ヤードのパー5で、残り87ヤードは刻んだ3打目を、サンドウェッジで沈めた。ついて歩いてくれたボランティアのマーカーさんたちが、拍手で祝福してくれたが、それでもガランとしたコースに、そんなつもりもなかったのに、「カップから拾い上げてから、ついボールを見せてしまった自分がいて」。

本来なら鈴なりのはずのギャラリーのみなさんに、「どうだ」とばかりにボールを見せつけるポーズ。
「クセでやってしまった」と我に返った。
「そういえば、いないんだ〜と気がついた」とあとで笑った。

車で20分ほどに住まいを構える、地元プロ。
それだけに、台風17号の接近による苦肉の策とはいえ、ギャラリーのみなさんを入れない最終日は残念だった。

初日に首位発進。今季は持病の手首痛に、ずっと思うようなゴルフが出来なかった。「それでも今週はなぜか急に痛みが消えて。ストレスもなくプレーが出来て、初日はうまくごまかせた4アンダーだった」。

しかし、翌日には「メッキが剥がれた」と序盤からスーパーパーセーブの連続も、「最後に力尽きた」と、79を打って、30位まで転がり落ちた。「あの2日目が、すべてを物語る」と、振り返る。
「メッキが剥がれすぎた」と、悔やんでいただけに、せめて最終日のスーパーイーグルを地元のファンに見て欲しかった。

他の選手たちも、口を揃える。3位の金庚泰(キムキョンテ)は、今年7月の米ツアー「AT&Tナショナル」の3日目にも無観客試合を経験したが、「そのときは凄い風で、木が倒れたりしてました」と当時の危険を振り返りつつ。「そのときは優勝とは関係なかったけれど、やっぱり観客はいたほうがいい。気持ちも上がりますしね」。

賞金ランク1位の藤田寛之も「バーディを入れても拍手が無いから、変な感じはありました。やりにくさは無いけれど、やりやすくはない」。

イーグル賞の高山は「やっぱり、お客さんあっての僕らですね」とぽつりと、選手たちにはそのありがたみを改めて知る1日となった。

また、藤田は「今日は頭が痛いと思う。苦労なさっていると思います」と、主催者と運営社の苦労を気遣った。
主催の東海テレビ放送は、「とにかくギャラリーのみなさんの安全を最優先に」と、早朝から社員のみなさんを総動員して、来場された観客のみなさんへの説明や、問い合わせ電話の応対に当たった。

72ホールの成立を目指して選手たちが、黙々と無観客試合を続ける最中にも、コース内のみならず近隣住民のみなさんの危険回避のためにと、優勝副賞の「プリウスPHV」の展示台からの大がかりな撤去作業をはじめ、スタッフは周辺の看板、テントなどの回収に追われた。

午後からは雨も降り出し、過酷な中での業務となったボランティアのみなさん。
今週も、骨身を惜しまぬ献身を本当にありがとうございました・・・!!
  • 選手たちが黙々とプレーするかたわらで、危険回避のために密かに展示台から撤去された副賞のプリウスPHV。午後の台風上陸をにらみ、競技と平行しての撤去作業だった
  • ボランティアのみなさん、早朝から本当にお疲れ様でした! また選手のそばで、暖かな拍手や声援を、ありがとうございました!
  • 決勝の各日にもうけられたセディナ提供のイーグル賞100万円(複数均等割)は高山のほか最終日は小田孔明と3日目にはDチャンドと小田龍一(写真右)の4人が受け取った

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