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ダイヤモンドカップゴルフ 2012

宮本勝昌も、兄弟子に負けじと

チップインあり、チーピンのOBあり。にぎやかなゴルフで5位タイ浮上だ。昨年の選手会長が、兄弟子の藤田に負けじと今年ようやくお目覚めだ。

今季は先週まで5試合で3度の予選落ちを喫している。先週も、地元の静岡県で行われた「とおとうみ浜松オープン」で、大会の宣伝大使をつとめながらも決勝ラウンドに進めず週末の土曜日は、師匠のもとに駆け込んだ。

翌日曜日から、全米シニアオープンに旅立つ芹澤信雄を間一髪で捕まえた。
芹澤の家の隣にあるという練習場で、慌ただしく特訓を受けられた。

「練習で出来ていることが、コースで出来ない」。
練習場ではいつも、アドレス時に目印の棒をおいて、「ラインを出して打っている」。
しかしいざコースでは当然、棒をおいてのショットは出来ない。

「でも棒がないと、僕はクラブが寝て下りてくるみたいで」。

それが顕著に出た後半のアウトコースを野球にたとえて、「ほとんどライトスタンドか、ファールボールばかり」。
それにひきかえ、31で回ってきた前半のインコースは、棒をおいたときのイメージで打ってみたら、ボギーなしの5バーディが出て色気が出た。

三菱食品提供の最多バーディ賞100万円は、この4日間を通して一番たくさんバーディを奪った選手に贈られる。
初日もやはり8バーディを記録したリーダーの名をあげて、「チョイには負けられない」。
先週の優勝者は、韓国系アメリカ人にも宣戦布告だ。
「日本選手も頑張らないとね!」。
3期つとめた歴代の選手会長としての自覚は、今もまだ胸いっぱいに残っている。

週末は、小学校1年生になる長男・翔太郎くんの運動会。
初日の夜の電話で、期待に満ちた声で言われた。「パパ、明日帰ってくる!?」。
後ろ髪引かれる思いと共に、土日に家にいることが多かった近頃の自身への反省もちょっぴり。

「このところ、学校行事によく参加しているので」。
また週末には4歳の悠生(ゆうき)くんも連れて、映画や公園に嬉々として出かけていく夫。
心配した妻の朋美さんに「子供はいいから、練習に行って来て」と、ちくりと言われることも多かったがそろそろ、本業で父親の威厳を見せなければ。

「久しぶりに、緊張感を味わう場所で、プレーがしたい」。
脳裏に浮かぶ。リレーで頬を真っ赤にして駆けているだろう、息子の勇姿が励みだ。
「僕もせっかく先頭集団にいるから、最後の直線でびゅっと行きたい」。
大好きな競馬にたとえて、2年ぶりの一等賞を狙っていく心構えを表現していた。

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