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中日クラウンズ 2011

石川遼は24位タイに

この日2日目はホールアウト後の練習で、石川がより長く腰を据えたのがバンカーだった。昨年のサンドセーブ率4位の昨年覇者も、この日はバンカーに苦しめられた。

和合のそれの多くは打ち上げとなったグリーンののり面に、へばりつくように口を開けている。
「アゴの高さを意識して、高いボールを打とうとしすぎて小手先になっていた。距離感が合わなかった」と、特に上がり2ホールのボギーを悔やむ。

この日駆けつけたギャラリーは連休初日もあいまって、予選ラウンドとしては大会史上最多の1万6054人。石川がホールアウトして、練習も終えて、クラブハウスでテレビインタビューを受けているちょうどそのときに、そばの9番ホールで大歓声が起きた。
誰かがスーパープレーを見せたのだろう。石川の声が、しばしかき消されたほどだった。

今やどの大会でももっとも多くのギャラリーを集める石川が、すでにプレーを終えてさえも、ここ和合ではどこへ行ってもファンで溢れかえっている。ゴルフそのものを、心から楽しんでいることが、伝わってくる。

「やっぱり、この大会が好きですね」と、石川は言った。
「一人の選手だけを目当てに見ようと思っても、見れない。朝からホールに陣取っている方がたくさんいて、あとから来た人はその後ろに回るしかない。それはあのマスターズでもそうで、ほとんどどのホールでも、ギャラリーが待っていてくださるんです」。

その中でプレーが出来る喜び。連覇が狙える幸せ。そして、自分のプレーを待っていてくださった方々を喜ばせられなかった悔しさ。
「内容もパッとしないし、上がりも良くなかったですし、申し訳なかったなと。お時間があれば、明日も明後日もまた、見に来ていただいて。今度こそ良いプレーをお見せしたい」とファンの期待を思うにつけて、土日のチャージに向けてなおいっそう気合が入る。

「去年の58は無理でも、今日落とした順位を明日のうちに挽回して最終日はぜひ10位前後で回りたい」。
最後の18番まで、連覇達成の可能性は消したくない。

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