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〜全英への道〜ミズノオープン 2011

3位タイの趙珉珪(チョミンギュ)も韓国勢の最右翼

石川とともに、通算8アンダーは3位タイで並んで、聖地を目指す趙(チョ)も、いまもっとも勢いのある韓国勢のひとりだ。

シード元年の今年もタッグを組む、専属キャディで2つ上の兄のジェイックさんと足並み揃えて、優勝争いに加わった。難コースで奪った5バーディもさることながら、特筆すべきはこの日の17番だ。

クロスバンカーに打ち込んだ第2打は、右足上がりの不自然な姿勢から、どうにかピンの手前7メートルに乗せて、2パットのパーでしのいだ。
「今日は昨日までより風が弱くなり、そこは楽でしたがグリーンはどんどん硬くなるし、距離感の計算がとても難しい」と、兄と共に苦笑いで嘆息した。

おまけに真夏並みの猛暑との戦いで、励みにしたのは母国の先輩たちの活躍だった。
首位タイには金庚泰(キムキョンテ)と裵相文(ベサンムン)。憧れの存在が上位を占めて、また5位にはまだ19歳の後輩、黄重坤(ハンジュンゴン)。

韓国勢がリーダーボードにひしめいて、これに22歳も発奮しないわけがない。
「僕も頑張ろう、と。そういう気持ちでプレーが出来て、今日はとても楽しかった」と振り返る。

今大会の上位4人に出場権が与えられる全英オープンは、もし実現すれば初めてのメジャー挑戦。「もちろん行きたい」。
でも、思いはあえて、封印する。
「考えるとプレッシャーがかかってしまうので」と照れ笑いで、「明日はあくまでもトップ10入りを目標に、自分のゴルフを貫きたい」と、ジェイックさんと改めて最終日の心得を確かめ合った。

趙珉珪(チョミンギュ)
1988年8月8日生まれ。韓国出身。7歳のとき、父親の仕事の都合でフィリピンに移住。冬は日本並みに寒いといわれる韓国に比べ、練習環境に恵まれた。メキメキと腕を上げて、フィリピンアマで優勝。これを機に、2007年にプロ転向を果たし、同年から日本ツアーに本格参戦。昨年は、賞金ランク27位につけて、初シード入りを果たした。身長170センチ、体重70キロ。

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