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日本オープンゴルフ選手権競技 2011

趙珉珪(チョミンギュ)が単独首位に

現在、賞金ランクトップの先輩に、スコアを聞かれて、遠慮深げに、しかし、少し誇らしげに答える。「4アンダーでした」。「4?! ほんとうかよ!」と、すっとんきょうな声を出したのは裵相文(ベサンムン)。母国のヒーローに感心されて「いえいえいえ」と、恐縮しきりだ。

「先輩は雲の上の人。追いつくなんて来年か、再来年か3年後か・・・10年後かもしれません」と本気半分、謙遜半分でプルプルと首を振ったが、それにしてもこの日の67は、圧巻だった。

ボギーなしの32で回った前半9ホールの締めは、右のラフから25ヤードのアプローチ。
直接入れてバーディで折り返すと、最後の難関もバーディで締めくくった。

488ヤードは通常パー5の最終18番は、大会ではパー4としてプレーしている。距離が長い上に、第2打地点のフェアウェイは急激にすぼまっており、ドライバーで攻めても刻んでも、プレッシャーがかかるホールだ。

「ほんとうに難しい。僕もここは、2パットのパーで終われれば最高だと」。最後はそう覚悟してティーインググラウンドに立っただけに、21度のユーティリティで打った204ヤードの第2打が7メートルに乗っかって、ましてこれがカップに沈んだ瞬間は、本人も「まさか入るとは」と、目をシロクロさせるばかりだ。

8月の関西オープンも、難コースの小野ゴルフ倶楽部で連日60台をマークして、念願のツアー初優勝を手にした。「我慢のコースは、地道に頑張っていれば、だんだん上に行けるから好き」と、今週の鷹之台カンツリー倶楽部も相性の良さを感じている。

この日9ホールでフェアウェイをキープした安定感で、2位に2打差の単独首位に立った。
2011年のゴルファー日本一決定戦。「日本で一番大きな試合ですからプレッシャーはあります」と、はにかみながらも「まず自分のゴルフをエンジョイしたい。そうすればきっとチャンスがある」と、信じて難コースを歩く。

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