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ANAオープンゴルフトーナメント 2011

石川遼は予選落ち

予選落ちにもかかわらず、ホールアウト後はラウンド後半の手応えを持って即、練習場に向かった石川。「20歳はさらにスケールの大きなゴルフ」を誓った
10代最後の大会は、残念な結果となった。この日は新しいドライバーを投入しても、もはや修正不能だった。「クラブどうこうよりも、スイングの部分でしっくりしていない」。スタートからティショットが散らばった。「インパクトのときに、フェースが右を向いたり、左を向いたり。タイミングが合わなかった。ロフトが立ったり、寝て当たったりしていた」。

ようやく最初にフェアウェイを捕らえたのは6番。しかし、良い兆しもたちまち消えて、後半も乱れ続けた。10番も、右の林へ。ボールは枝にひっかかって、落ちてこない。1打罰を払ったものの、3打目もまた木に当たって隣のホールへ。5回でやっとグリーンを捕まえたが痛恨のダブルボギーを打った。

ようやく終盤に、ティショットは落ち着きを見せ始めたが手遅れだった。
「このコースでこれだけフェアウェイを外すと、ゴルフをさせてもらえない。練習量の少なさが出てしまったかな」。

17番で2メートルのバーディでももう届かない。通算4オーバーは99位タイで予選落ちが決まって反省しきりだ。ホールアウト後は即、練習場に向かって、せめて日が暮れるまでボールを打った。

翌日の3日目は17日に、はたちを迎えるはずだった。「明日もここでゴルフをする予定でしたから。何もすることがなくなって、寂しい誕生日になってしまった」と、苦笑いを浮かべるしかなかった。

「20歳でマスターズ優勝」との壮大な夢を描く。そういう意味でも、「自分にとって大きな1年。ターニングポイントになるという予感がある。この1年のために、練習を重ねてきた」と、それほどまでに思い入れのある年齢に達して、輪厚でぜひその最初の日を過ごしたかったが悔やんでも仕方ない。
「20歳からまたさらに大きなスケールのゴルフが出来るように、また練習です」。
10代最後はほろ苦い1日となったが、さらなる成長を誓ってコースを去った。

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