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ダイヤモンドカップゴルフ 2011

増田伸洋は「雨中の決勝ラウンドも望むところ」

勝手知ったるコースは前日初日のように、ボギーなしの66で回れる日もあれば、逆に熟知しているからこそ、攻めあぐねてしまう日も。

「そこは行っちゃ行けない!」と、思うほどに体は逆に動いてしまう。
この日は、シビアなピン位置も、ラインやクセを知り尽くしているからこそ、深読みしすぎて裏目に。
「通常営業では、こんなに難しいピンはあり得ないですから」と、普段の練習とのギャップもまた、足かせに。

2バーディ2ボギーのイーブンパーで折り返した後半は、ひとつもスコアを動かせなかった。じっと我慢のイーブンパーは、それでも6位タイに踏みとどまって、ひとまず安堵の息を吐く。

ここ千葉カントリークラブに研修生としてやってきたのは、高校時代にならしたラグビーから転向してすぐの右も左も分からぬ18歳のとき。流山市の自宅から、車でわずか10分。

行き交う人々すべてが顔見知りという「ホームコース」は「ここだけは頑張りたい」。
と、言い切ってしまってから、「他のどの大会も頑張りたいけど、ここは特に頑張りたい」と、慌てて言い直す。

週末はあいにく雨の予報も「望むところ」だ。目に入れても痛くない愛息の長男、康輔くんはいま野球に夢中で、近々控える試合に向けて、猛練習中である。
今週も、開催前から「応援には行かれない」とすげなく言われ、いじけていたパパも、天気予報に目が輝く。
「土・日が雨なら、野球の練習は中止になる。応援に来てくれる。いいとこ見せれる」。
首位とは少し、差がついてしまったが、この難コースならまだ射程圏。
息子の前で、恩に報いるツアー通算2勝目ならこれほど絵になる展開はない。

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