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河井博大が単独3位に

最終18番は、グリーン左のカラーからのバーディトライ。身長181センチの本人の歩測では「17歩」。長い長いこのパットがカップに沈んだ瞬間は、普段めったに感情をあらわにしない選手もさすがに、平静ではいられなかった。

満面の笑みで、小躍りせんばかりに繰り出したガッツポーズは、ちょうど昨年の今大会。最終日の18番で、弟弟子のために作ったのとそっくり同じだ。

師匠の田中秀道とともに、富田雅哉の応援に駆け付けたのは2009年のこの大会。
一番の親友で一番のライバルのツアー初優勝の瞬間を、自分のことのように喜んだ。
そのとき、ひそかに心に誓った。
「僕もこの勢いに乗って頑張りたい」。
その思いはシーズン終盤まで消えることはなく2006年以来、2度目のシード権獲を実現させた。
“復帰元年”の今年は2戦目にして、自己ベストの単独3位に、明るい兆しが見えてきた。

先週の開幕戦は、予選落ち。
「思い切りが足りなかった」と反省したのは、いつも師匠から「散々言われてきた」ことでもある。

気持ちを入れ替え「今週こそは」と一念発起。
「開き直ってどこまで行けるか。でも、ここまで極端に良くなるとは思わなかった」と、目を丸くした。

このつるやオープンは、その田中が2002年にツアー通算9勝目(通算は10勝)を挙げた大会でもあり、また昨年は深刻な腰痛からの復帰1年目にして1年半ぶりの予選通過を果たしたトーナメントでもある。

“チーム田中”には、何かとゲンの良い試合で、河井もまた自信をつけた。
「来週も、今週とテーマは同じ。思い切ってやるだけです」。そして近々の初優勝で、師匠の恩に報いたい。

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