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三菱ダイヤモンドカップゴルフ 2005

堀之内豊「このまま、すんなり行けるとは思わないけれど」

デビュー当時は会場に来ても、居心地の悪さだけがあった。
「自分なんかがいたらいけないような、恥ずかしいような。とにかく場違いな感じで・・・」。なかなかか、落ち着いてプレーできなかった。
しかし、デビュー4年目。
昨シーズンにひき続き、前年のチャレンジトーナメントランキング(昨年3位)から参戦している今年は、「ようやくツアーの雰囲気にも慣れてきました」。
4月、ツアー外競技の岐阜オープンで、初優勝をあげたことも心強い。

毎日、カップに向かって3メートルほどの紐を張り、その上をひたすら転がし続けるパッティング練習を、欠かさない。そのおかげで、「パットには、自信がある」と言い切る。

この日初日のアンダーパーを記録したのは7人。パー70に対して平均スコアは75,197の難コースも「僕は飛ばして攻めるより、パーを拾っていくタイプ。こういうセッティングのほうが、チャンスがある」。
得意分野を生かし、この日初日はボギー2つにおさめて2アンダー首位タイ。

1977年5月31日、鹿児島県・大隈半島にある根占町(現・南大隅市)で、父・善美さんが営む豆腐店の次男として生まれた。
善美さんの影響で小学生からゴルフを始め、根占中学1年時には、すでにプロになろうと決めていたが、「高校に行ってから、となると遠回りになる」。
卒業後、すぐに静岡県のゴルフ場で研修生となり、修行の道に。

「簡単に“プロになる”なんて言ってしまったけど、以外と長かったですね」。
あれから十数年のときを経て堂々と、自身ツアー初の首位につけた。

「このまま、すんなり行くとは思えないけど、1打1打、自分のゴルフができるように頑張りたい」。
柔和な顔を、引き締めた。



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