記事

パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 2025

ピンチにも冷静に対処「まずはきょう、リベンジできた」勝俣陵が3打差の初Vチャンス

勝俣陵(かつまた・りょう)が3日目も首位を守り、2位と3打差つけて、翌最終日も自身初の最終組に入った。
この日はチャンスも、ピンチでさえも終始、冷静なプレーが光った。

最後18番のパー5は、2打目が奥の観客席のほうに飛び込むトラブルとなった。
ピンまで約10ヤードのアプローチは、左足下がりのライになったが、ラフからふわっと打ち上げて、ピンそばに落とす絶妙の寄せ。

一転バーディで締めくくり、プロ9年目の初Vに王手をかける大きなアドバンテージを作った。



4年前に勝俣が、初シードを獲得したのを機に、5度の賞金王を誇る永久シードの片山晋呉(かたやま・しんご)とオフ合宿を続ける中で、課題として託されたのも、「緊張した場面で、いかにピンチを切り抜けるか」。

今年6月の「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」で「全米プロシニア」から戻ったばかりの片山が、「どうした?」とわざわざ連絡してきてくれたのも、勝俣が初日の17番でダブルボギーを叩いたのを、気にかけてのことだった。

「そういう積み重ねがいまひとつひとつ身になっていると思う」という勝俣が、6アンダーの「65」をマークしたこの日の一番のキーポイントとして挙げたのも、バンカーあごの目玉に見舞われながら、冷静にバンカー内の平地に出し、そこからボギーでとどめた2番のパー4。

さらにそのあとすぐ4番でチップインバーディを奪い、さっとミスをかき消せた。
「いまショートゲームがいいですし、ショットが安定しているのでできたこと」。

昨年大会も2日目に、自身初の首位に立ったが、3日目は5位に後退していた。
「とりあえず、きょうの分はリベンジできた」と、まずは土曜日の鬼門はクリア。

昨年のこの大会でも組んだ日大先輩の浜谷キャディにも支えられ、2位と3打差つけたが「意識は絶対にする。3打差はないと思って、明日もまたスコアを伸ばしたいと思います」。
今度こそ片山に、初V報告できるといい。


関連記事