記事

ANAオープンゴルフトーナメント 2025

プレーオフでまた負けた。石川遼「ことし一番の1週間だった」34歳バースデー週に今季最高2位

石川遼は34歳の誕生日週を、24歳の2015年以来の大会2勝目で飾れなかった。
大槻に敗れた22年に続いて、プレーオフでまた負けた。



金谷と2ホール延長の一騎打ちにのぞむまでの展開は劇的だった。

3打差の3位で出て4番でボギーが先行した。
早々に混戦に埋もれたが、6番の連続バーディで2差に詰めると、前半最後の9番で左のラフから2オン、2パット。
パー5のバーディで追いつき、ヨンハン、大槻、金谷と4人もつれてターンした。

深夜の大雨は止んだが、朝から冷たい強風が吹いた。輪厚の木々がざわつく中、1差逆転に成功した12番で、ひときわ大きな歓声が上がった。

立て続けのパーセーブでも魅了した。

「14番の2打目からはショットが乱れてバタバタだった」と、悔やむがその後、14番ではグリーンのあごを超えたところのラフにくっついた第3打を難なく寄せて見せ、ティショットが左の木の根元に行った15番では美しいスライスボールでパーオン、2パット。



16番のパー3でバーディトライを沈めて1打リードを作ると、17番では右林⇒ラフ⇒バンカー⇒奥ラフと、渡り歩いた挙句に5打目でチップインパーが決まって特大のガッツポーズも出た。

誕生日週の通算21勝目にあと一歩と迫った。
通算17アンダーで並んだ金谷とのプレーオフは、1ホール目に3メートルのチャンスを逃し、2ホール目に2メートル弱のパーセーブを外した。
「1ホール目に完璧に打ったのが、最後フックしないでそのまままっすぐ行ったので、それが2ホール目に影響した」という。

3Wが思ったよりも飛びすぎて、フェアウェイバンカーのアゴ近くまで飛んだ2ホール目のティショットや、7か8Iかで迷って、8Iで手前にショートさせた2打目もまた悔やまれるが、今季自己ベストの2位は、「まちがいなく今年一番いい1週間でした」。

数々のドラマを生んだ惜敗が、また石川を強くする。


関連記事