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LANDIC CHALLENGE 12 2025

古川龍之介が第2の故郷で恩返し!ACNツアー初制覇

首位とは2打差の9アンダー5位タイからスタートした古川。「トップとそれくらいの差があったのが逆に良かったのかもしれません」。

最終日、優勝は狙いつつも気負いはなかった。目標にしていたのは9アンダーで、雨の中で行われた大会2日目に蛭川隆が9アンダーを叩き出したことが頭に残っていた。

「芥屋(ゴルフ倶楽部)は難しいですけど、今週はラフが短いので伸ばし合いになるとは思っていました。だから最終日は9アンダーを目標にしていました」。

今日の前半、同組の伴真太郎が古川以上のいいプレーをしてスコアを伸ばしていたため、上位はもっと伸びているかもと思ったが焦りはなかった。伸ばし合いになる覚悟はできていたからだ。周りのことは気にせず、とにかく自分のゴルフに集中し続けた。


 

以前の古川は、優勝のチャンスがあるにも関わらず攻めきれずに試合を終えてしまう傾向があった。それは古川自身も気にしていたことで「セイフティにというか、ここに打っておけば最悪ボギーはないなとか、攻めることをしなかったんです。優勝できなくてもせめて上位で終わりたい。そんな気持ちでプレーをしていたら勝てませんよね。今思えば本当にもったいないことをしてきたなと思います」。

思い出されるのは2023年のACNツアー『ジャパンクリエイトチャレンジin福岡雷山』だ。最終日に一時独走体勢に入りながら後半に大崩れしてしまった。

福島県出身の古川だが、大学卒業と同時に練習環境を求めてつてを頼って芥屋グループで練習契約を結んでもらい、福岡は第2の故郷と呼ぶべき場所。しかも契約コースに優勝という形で恩返しができる絶好のチャンスを逸した。

「本当に気持ちで負けていたと思います。今日はそんなこれまでの失敗を思い出しながらプレーしていました」。

苦い経験が今日に活きた。今日の古川はアドレナリンは出ていたことは自覚していたが、常に冷静だった。最後まで熱くなりすぎずに攻め切ることができた。大混戦の最終日だったが、終わってみれば2位以下に2打差をつけての優勝。多くの仲間から恒例の勝者の儀・ウォーターシャワーを浴びながら勝つことの喜びを改めて噛み締めていた。

来週は『ジャパンクリエイトチャレンジin福岡雷山』に出場する。2週連続優勝を目指し、2年前のリベンジを狙う。



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