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中日クラウンズ 2025
18番のチップインでガッツポーズ。岡田晃平「流れは自分に来ている」
3日目最後の1打で首位を捉えた。
今季初シードで戦う岡田晃平(おかだ・こうへい)が、1差の3位で入った18番でチップイン。

前の1、2打目ともにミスだった。
「ティショットが右に曲がって、セカンドはベアグランドからめちゃくちゃトップしたけど、いいところにボードがあった」。
クラウンズブルーの観戦スタンドがそびえてなけければ、奥の林のほうまで行っていた。
「ラッキーでした」と運も味方に、無罰でドロップした第3打は「イメージがすごく出ていたのでちゃんと打てたら入るだろう、と。…スライスですよね?」。
「そうだね」。
歴27年の吉川キャディと、着弾地のライン読みも完璧だった。
メンタルコーチの出口さんとの前夜の「セッション」では予行演習もできており、「ミスしたらいやだと考えるのではなく、自分はできると考えること」。
緊張したり、アドレナリンが出ている際に自分がしやすいミスを見越して薄めに打ったというアプローチは、「経験値でリカバリーができた」と、吉川さんと打ち合わせをしたとおりのラインをなぞってカップに転がり込んだ。
和合の18番がどっと沸いた。
上から下へ、ガッツポーズを振り下ろした。

「最終組で回って勉強したいと思っていたので、実行できてよかった」と、3日目最後の1打で自身初の最終日最終組も実現。
初Vへ、おぜん立ては整った。
カツオのいっぽん釣りで有名な、高知県中土佐町で生まれて、9歳からゴルフを始め、明徳義塾高校⇒東北福祉大の系譜は尊敬する大先輩・松山英樹と同じルートだ。
学生時代から目をかけられ、今もアメリカからときどき連絡をくれる。
時差を気遣い、自分からの連絡はなるべく控えているが「今週も見てくれているかもしれない」と、大きな励み。
3日目の最終ホールで劇的シーンを演じて呼ばれた中継局CBCのインタビューでは、松山を意識したメッセージもばっちり。
「先輩が海の向こうで待っている。初優勝して、松山さんを追って行けるように。いいプレーがしたいと思います」と、思いも新た。
最終日に向け、出口さんに勧められているのは「優勝してガッツポーズをしている自分をイメージすること」。
3日目の最終ホールで予行演習は済ませた。
開幕戦「東建ホームメイトカップ=生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり)」と2戦目「前澤杯 MAEZAWA CUP=小西たかのり」から続く3大会連続の初V者へ名乗りをあげた。
「流れは自分に来ている」。
23歳がその気になった。














