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バンテリン東海クラシック 2023

木下稜介「結婚して結果を出すのが理想」1差の2位タイ浮上

初日にコース新の「61」で飛び出た蝉川泰果(せみかわ・たいが)が「72」で足踏みし、三好にいつもの混戦が戻った。

「2位との差つけたかったけど、やっぱりそんなに簡単にいかなかった」という蝉川の停滞に乗じて1差で詰め寄ったのは、2人の木下。

「裕太」と「稜介」が、通算8アンダーで同じ名字を並べた。


共に30代。
うち、木下稜介(きのした・りょうすけ)は、32歳。



最後9番は、蝉川と並んで首位で入ったのに、初日の18番終わりと同様に、ボギーでフィニッシュ。

「昨日も今日も詰めが甘い」と、上がって早々に自戒と反省。
「明日から気を引き締めてやりたいです」と、気合が入った。


一昨年に「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」の初優勝から一気に2勝を挙げたが、昨年は勝てなかった。

今年もトップ10は2度あるが、V争いには絡んでいない。
先週の「パナソニックオープン」は、予選落ちを喫した。

「いい成績が出せなくて、焦りがあった」と帰ってすぐ奥嶋誠昭コーチと話し合い、要因に挙がったのは初シードの2018年頃から変わっていないクラブセッティングについて。


死に物狂いのトレーニングでパワーがついているのに「初めのをやり続けているのはどうなのか?」。

メーカーさんとも相談し、今週火曜と水曜でじっくり吟味を重ねてアイアンのシャフトもヘッドも総取り換え。


「僕はまったく道具を変えない人間。いきなり変えてどうなのか」との懸念も不安も開幕ギリギリまで打ち込み、初日から徐々に手に慣らし、「左に出るミスが減ってきた」と、手ごたえと共にスコアも上昇。


残り140ヤードをピン横にくっつけた11番など「ピンにかぶるショットがきょうは3回。三好は、本当に難しいので。2日目終わって、こんなスコアがでるとは思っていない」と絶好の位置で折り返して効果を実感している。


難しい16番のパー3では6アイアンで10メートルに乗せたバーディトライも沈めるなどこの夏に、岩田寛に特訓を受けてパットも好調。


その岩田が、まだ周囲に知られていなかった木下の結婚を明かしたのは、4週前の「フジサンケイクラシック」時。

同組ラウンドで、5月に子どもが生まれた香妻陣一朗と、1月に結婚した木下で盛り上がり、独身の岩田はその話題に入らないように距離を置いていたのに、香妻と木下が遠くからわざわざ「ヒロシさんは結婚しないんですか?」と聞いてきたらしく、「その会話に俺を入れんな…って思いました」と、話していた。


「ヒロシさん…そうだったんですか」と笑い、「今年は全然成績がよくなかったし、わざわざ発表することもない、と思っていて…」と、恐縮した。

「結婚して結果を出すことが理想ですが、今年はよくなかったので、ここからぐっといければいいな」。
新婚Vで新婦をお披露目だ。

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