沖縄県出身者の戴冠は、2017年の宮里優作以来、史上2人目の快挙だった。
昨年末の帰省時は、12月26日ー31日の短期間でご両親との家族団らんや、旧友との再会を挟みながら、地元テレビ局全4社と新聞2社から取材オファーを受けた。
琉球新報にはスポーツ栄誉賞を、沖縄タイムスにはタイムススポーツ賞を贈呈いただいた。
出身のうるま市役所への表敬訪問や、地元スポンサーの挨拶回り、また名護市のかねひで喜瀬カントリークラブでは賞金王の記念植樹式が開かれるなど、行く先々で歓待と大勢の祝福を浴びた。
「みなさん本当に喜んでくださって…。やっぱり県民のみなさまの応援は熱いので。僕も本当に嬉しかったです」と、駆け足の里帰りが新年への何よりの活力となっている。
三が日は都内の自宅に戻り、家族水入らずで過ごすなど、つかの間の休息を取ったらもう6日には、夜便でハワイに向けて出発する。
大会スポンサーのソニーグループの推薦を受けて、1月12日ー15日のPGAツアー「ソニーオープン・イン・ハワイ」に出場する。
米デビュー戦にもなった2020年大会で予選敗退して以来2度目の挑戦だ。
「前回出場させていただいた時は思うような結果を出すことができませんでした。今年は、ジャパンゴルフツアーの賞金王として、上位を目指して頑張ります」と、リベンジに燃えている。
今年から、限定的ではあるが賞金王の資格で欧州のDPワールドツアーにも出場できることが決まり、2月以降の大会から比嘉にも権利が降りてくる見込みだ。
「世界の選手が集まっているツアーなので、学ぶことも多くあるのかなと思います。1試合、1試合、楽しんでプレーしたい」と、参戦を心待ちにする。
昨6月に、ツアー4勝目(通算6勝)を5年シードの日本タイトルで飾った「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」の特典出場した欧州の「BMWインターナショナル」で10位に入り、「やれるのではないか…」という手応えも得ている。
「もちろん、出場させていただくからには全力でプレーして、優勝目指して戦ってきます!」。
現在の世界ランキングは68位。4月のマスターズの出場資格が発生する50位内ももうひと踏ん張りだ。
昨年にも増して怒濤の1年が、まもなく始まる。