記事

三井住友VISA太平洋マスターズ 2022

石川遼がプレーオフを制して逆転のV18「これからも甘んじず」

3年ぶりの復活は御殿場だった
石川遼が、共に3差の2位から出た星野陸也と通算8アンダーでプレーオフを争い、2ホール目のバーディで決着。

2019年の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」に次ぐ3年ぶりの通算18勝目を、大会最多タイとなる10年ぶりの大会3勝目で飾った。



共に左バンカーからの3打目勝負となった1ホール目に絶好のチャンスを外して勝負は74ホール目に突入。

1Wのティショットを右の林に打ち込んだ。

「思いっきり1ホール目に逃したチャンスを引きずったまま打ってしまうという苦しい流れでしたがなんとか打てるところにありました」と、左のラフに出して3打目を、再び手前4メートルのチャンスを作って今度こそ逃さなかった。


2011年の18歳に大会初制覇し、21歳の2012年に2勝目を達成した。

あれから10年。
「不思議な感じ」と一瞬、遠い目になり「31歳になってまた素晴らしい大会に勝つことが出来て嬉しいです」と、微笑んだ。

ボールがカップに沈むと目を見開いて、しばらく曇天の空を見上げた。

10年前の御殿場もまた雨だった。


「自分が優勝したっていう感じで扱っていただいていますが実感がない。正直、信じられない」と、膝に手をつき嘆息した。


50回の記念試合は主催者のご厚意で、4日間とも観戦無料となり、大会2勝を飾った年にも匹敵する大ギャラリーが戻ってくれた。

男女ともに最多の1万人越えを記録した前日3日目には「涙が出そうになったくらい…。まだまだ頑張らなくちゃと思ってプレーしました」と応援を励みにまた大勢の前で優勝できた。

「たくさんの方々で埋め尽くされた御殿場でまた勝つことができて本当に嬉しく、感謝の気持ちで一杯です」。

コロナ禍で、「再現性の高いショットを」と、始めたスイング改造はまだ道半ばだ。
統一の20ー21シーズンは、選手会副会長として男子ゴルフの復興にも奔走したが、ゴルフ以外の話題で賑わすことも多かった。

「すべては結果を出すために取り組んできました」と、3年ぶりの優勝が、さらに31歳の背中を押す。

「この結果に甘んじず、もっともっと上を目指していく気持ちが強いので、これからも応援宜しくお願いします」と、頭を下げた。

関連記事