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和田章太郎は地元を思いながらのV争いで2位

負けたが、関藤を簡単には勝たせなかった。24歳の和田章太郎も、最終日に63のゴルフでコロナ禍で最初の男子ゴルフを盛り上げた。

自粛期間中に思い立ち、ゴルフ人生初となるピンタイプのパターに挑戦。自宅で練習を重ねてきて、実戦でもフィーリングの良さを実感し、2日間ともボギーなしのゴルフができた。

緊急事態の宣言が開けるとすぐ、小田孔明のラウンド合宿に合流して勘を養ってきた。

関藤はアジアの二部ツアーで鍛えたが、和田も16年に中国ツアーに挑戦するなど積極的だ。
「中国では手引きカートや、自分でバッグを担いで試合することがしょっちゅうでした」。

本大会でもキャディはつけず、完全セルフプレーで行われたが、大会から貸し出された電動アシストカートは操作も簡単で、楽ちんだった。
「セルフプレーにも慣れていますし、とても面白かったです、試合そのものが楽しくて初日を終えてから夜寝付けなかったり」と、満喫した。
「こんな状況の中ですと、プロゴルファーも生活ができないので、本当に開催してくださったことには感謝しかないです」と、主催者へのお礼も忘れなかった。

2日間ともたっぷりとV争いを繰り広げながら、和田には地元への懸念もよぎった。
海沿いにある福岡市内の実家には今回の豪雨災害の被害は出なかったが「テレビのニュースで自分が知っている場所が映ったりすると、ドキっとしたり…」。
両親とは連絡を取り合い、無事の確認はできてはいたが、「周辺の状況が心配です」。
優勝こそ逃したが単独2位を土産に、家路を急いだ。

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