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元オールブラックスとの”ワンチーム”も堪能。木下稜介は9位に / ニュージーランドオープン

4差の6位タイから首位を追ったプロ7年目の木下稜介は、8差の通算13アンダー、9位タイに終わった。
9年ぶりの大会2勝目を飾った豪のブラッド・ケネディは、2011年から日本ツアーを主戦場とし、日本でも3勝の経験がある。木下にも日ごろ見慣れた正確無比なショットで1日8アンダー。ビッグスコアを出したケネディに対して木下は2アンダーにとどまり、差は開くばかりだった。

「緊張していたせいか、自分は出だしでつまずいてしまった。前半で何とか取り戻せたが、後半はチャンスを活かせず悔しいラウンドになってしまった」と歯噛みしたが、4日間ともプロとアマが共に回る自身初のプロアマ形式戦で稀有な”ワンチーム”を体験。
3日目に組んだイズラエル・ダグさん(=写真左)はラグビーの元ニュージーランド代表。日本開催のワールドカップ目前の昨4月に膝の故障で引退されたそうだが、多くの自国ファンを魅了したファイトは、ゴルフでもいかんなく発揮された。

木下とのラウンド中も「どこに飛ぶか分からないから」と、飛びすぎを警戒してドライバーを完全封印したほど。「ティショットはすべて2番アイアンで打ってましたが、それでも平均260ヤードは飛んでいた。とにかく体がでかくてパワーが凄い」と、負けじと木下もその日は「66」で好戦。
「ゴルフも大好きみたいで、僕も楽しく回ることが出来た」と、正真正銘の”ワンチーム”でV争いに望みをつないでダグさんからも、勝利の期待を背負って迎えたこの日の最終日だった。

残念ながら、応えることはできなかったが初出場の今大会で、1月の「SMBCシンガポールオープン」に続く、2戦連続のトップ10入り。
日本ツアーの開幕を来月に控えて海外で、立て続けにV争いを経験できた。
「コースによって打ち分けられるショット、硬いグリーンでもボールをとめるショットの練習をして、来年もまた挑戦したい。この大会に出場することを楽しみに、また日本で頑張ります!」
次回の訪問では日本での初Vを手土産に、リベンジに挑む。

なお今年、101回大会を制したケネディは、「このような歴史ある大会で2回も勝てたことを光栄に思う」とのVコメントを残した。
そのほか、この日8アンダーと大爆発した小鯛竜也が、昨年の賞金ランク6位の堀川未来夢と並んで、18位タイ。
5アンダーを出した嘉数光倫が、ベテランの宮本勝昌と共に30位タイにつけた。
プロ3年目の比嘉一貴は、アマチュアとのチーム戦で通算32アンダーの9位タイに入賞した。



<JGTO枠出場選手の最終成績>
9位タイ 13アンダー 木下稜介
18位タイ 9アンダー 堀川未来夢
18位タイ 9アンダー 小鯛竜也
30位タイ 7アンダー 宮本勝昌
30位タイ 7アンダー 嘉数光倫
30位タイ 7アンダー B・ジョーンズ
42位タイ 5アンダー 香妻陣一朗
50位タイ 4アンダー 比嘉一貴
54位タイ 2アンダー 時松隆光
59位タイ 1アンダー 市原 弘大
59位タイ 1オーバー 竹谷佳孝
70位タイ 1オーバー W・J・リー 
75位タイ 4オーバー 片岡大育
  • 3日目に回ったダグさんは、元オールブラックス。パワーに圧倒されながら、楽しくラウンドできました!
  • 優勝したケネディは日本ツアー3勝の経験も。通算21アンダーのVも、「調子が良いわけではなかったが勝てて嬉しい」相変わらず冷静〜。

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