記事

稲森佑貴が一時3位の大健闘

横道をそれずに最短ルートでカップを狙う。真っすぐなゴルフは初のリンクスでも有効だった。日本で4年連続フェアウェイキープ率1位の24歳が初のメジャーで一時、3位につける大健闘を見せた。

「なんで上位に食い込んでんだろー、って。今までボギーが来てなかったのが不思議なくらい」。
2番から、連続バーディ。
4番では、ティーショットがOBゾーンすれすれまで飛んだ。際のラフからいったんフェアウェイに出して、3打目はピン奥。長いパーパットが残ったが、これをしのいだ。
12番でもまた長いパーパットを入れるなど、15番までボギーなしで来ていただけに「16番ショートのボギーは100歩譲ってしょうがなくても最後は詰めが甘かった」。
ドロップゾーンから、上手く寄せた最後18番のパーパットは1.5メートルほど。
「せっかく寄せたのに、外してしまった。悔しかった」。

初のメジャー。初のリンクス。
「風が強い、下も硬い。ポットバンカーに入ったら出すだけ。針の穴に糸を通すくらいでなければ伸びないのかな」。
海沿いのコース特有の厳しさを練習日から痛感していただけに、大健闘の末の最後のボギーには「悔しさのほうが、だいぶ勝ってる」。
本人は、日本勢8人の最上位となる1アンダーにもヨシとはしなかった。

初日は第1組が、6時35分にスタートしたのに対して最終組から数えて3つ前の組の稲森が、やっとコースに出たのは15時54分。
この日の朝は、ゆっくりでいいのに「今日は9時に起きちゃった」と時間を持て余して、電子漫画を読んだりしばらくベッドでゴロゴロ。プレーを終えたらすでに夜9時を回っていた。

日本ツアーではありえない。長い長い1日の過ごし方も問われるのが全英オープンだ。
翌19日の2日目は、10時35分からスタート。
「結果、今日は1アンダーだが上がり3ホールで2つ落としたので同じミスをしないように」。
昨年の日本オープンで初優勝を飾ってつかんだ初のメジャー切符。
初舞台でもこのまま真っすぐ予選通過を果たしたい。

関連記事