記事

関西オープンゴルフ選手権競技 2016

14歳の三田真弘(さんだまひろ)さんが堂々2位タイに

12歳で、初めてプロの舞台を踏んだのは、もう2年前。2014年のカシオワールドオープンで初出場を果たしたときには、「プロの技術をただ見てるだけ」。

ただただ圧倒されるだけだったが、あれから3度目のツアーは、アマチュア予選を13位で突破した最古のオープン競技で堂々とフェアウェイを歩いた。「プロは立っているだけでオーラがある。自分も顔上げて、胸を張って先頭を歩こう」。

単身赴任先の東京から、有給を削ってきてくれた。父の謙二さんの趣味のゴルフに付き合って、初めて練習場に行ったのは3歳のときだった。「でも僕は、言うだけ恥ずかしいくらいのスコア。今日もついて歩いているだけです」と、今やすっかり追い越したお父さんをキャディに引き連れ、堂々と4アンダーで回ってきた。

この半年あまりで身長は176センチまで伸びた。体重も5キロ増。「意識して、ご飯をたくさん食べるようにしている」。1回平均3杯のおかわりで、飛距離も20ヤード超と飛躍的に伸びた。この日初日はツアーが誇る飛ばし屋、額賀辰徳との同組で、「さすがにそこはかなわない」。とはいえ、そこらのプロには負けていない。

ツアーのグリーンは「ジュニアの試合ではない速さ。入れ頃外し頃が決めきれない」と、本カップの50センチ先に、さらに仮想カップを置いて、徹底してオーバーさせる練習も積んできた。
「ボギーは3つあるけど、バーディもたくさん獲れた」。3度目の挑戦にして、ツアーの雰囲気にもすっかり慣れて「自分のゴルフが出来て満足です」と、ホールアウト後に呼ばれた初会見でも、14歳はしっかりと答えた。

どんな小さな才能の芽も見逃さないと、ご両親が幼少期から野球にサッカー、水泳に体操、ピアノ。数ある習い事の中でも夢中になったのがゴルフだった。

練習場で「もっともっと」と、飽きるまで打たせたら、支払いが4000円を超えたと冷や汗をかいたサラリーマンの謙二さん。県下のジュニア会員なら好きなだけ打っても格安の優待が受けられる、と即日入会してますます成長真っ只中だ。
岡山市立京山中学校の3年生は、「35人いてゴルフをやっているのは僕一人」と、クラスで異色の存在も「みんな応援してくれているので嬉しい。期待してくれているので、結果を出さないといけない」と翌2日目に向けて、気も引き締まる。目標は、まずは14歳と51日での決勝ラウンド進出だ。
「ある程度の緊張がないとダメ。前回は2打足りなくて悔しかったので。今度こそ予選を通る」と、張り切っている。

  • お父さんとの二人三脚!

関連記事