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関西オープンゴルフ選手権競技 2014

張棟圭 (ジャンドンキュ)は黄色いリボンに思いを託して

先週、行われたワンアジアツアーの「SKテレコムオープン」は、母国韓国での開催だった。いつもはお祭り騒ぎのビッグイベントはしかし、今年は最後まで自粛ムードの中で終わった。

もちろん、先の旅客船沈没事故の影響である。

場内には追悼の看板があちこちに立てられ、観客動員数も落ち込み、選手たちも派手なガッツポーズなどはしないように、常に気を配いながらプレーしていた。
久しぶりの里帰りでは、韓国中が悲しみに沈む様子を改めて目の当たりにして、日本で戦う選手たちも、もういちど自分たちの取り組みを考え直す機会を持った。

開幕から3戦は喪章をつけてプレーをしたが、韓国でもそれは、死者を悼む意味合いが強い。「でも、まだ生きている方もおられるかもしれない。いや、生きていて欲しい」との思いを込めて、喪章の代わりに今週から黄色のリボンをかたどったバッジをつけて戦おうと、みんなで決めた。
「韓国では“希望”を意味する色が黄色なんです」と、張(ジャン)。バッジはまとめ役のベテラン、I・J・ジャンが調達してくれたという。

先の中日クラウンズでは、やはり先輩の金亨成(キムヒョンソン)がツアー通算3勝目を飾り、「母国に良いニュースを届けられた」と、喜んだが「僕ら韓国選手はみんな、常に同じ思いで戦っています」。

昨年は賞金ランク73位で、惜しくも初シード入りを逃した。今年はチャレンジトーナメントの賞金ランク5位の資格でリベンジを誓う25歳が、2試合連続の朗報を届けようと奮闘している。

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