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WGCブリヂストン招待2日目

米オハイオ州アクロンのファイアストーンCCで行われている世界ゴルフ選手権のブリヂストンインビテーショナルは、3人の日本勢が奮闘している。

今年、日本ツアーで初優勝を上げたばかりの小平智は8月2日の大会2日目のこの日は74のゴルフも「本当なら今日は、78くらいは打っていた」。初日に続いて、パットに助けられたという。
5番のパー3は、グリーンをこぼれてディボット跡へ。「アンラッキーもたくさんあった」と、不運も懸命にしのいだ。

後半は特に「右からの風。気持ち悪い」。意識しすぎて、それで左に曲げる場面もあって、通算4オーバーにも、むしろ「パターが入っていなかったら、もっと打っていた」と、安堵した。

初日に出遅れた谷口徹。「今日は、昨日よりは良いショットが打てた」。1番から出て、初めてラフに入れたのは折り返して10番。しかし、ティショットの出来が生かせない。前日のスコアを挽回しようと攻めるのだが「アイアンの精度が悪いし」。持たされる番手も長いし、思うようにいかない。そうかといって守れば「スコアが出せないので」。
ジレンマに悩まされながらの2日間。
「こっちの選手は、ロングアイアンもショートアイアン並の精度で打ってくるから」と、さすがのベテランも舌を巻くしかない。3日目はあいにく雨の天気予報に「自分にとっては余計に距離が長くなる。とにかく1つでも良いコアで上がれるように。もう少しバーディ取らないと」と、気合いを入れ直していた。

そして松山英樹は68で回ってきた。しかし、「あの圧倒的なプレーを見せられたら・・・」。同組で回ったタイガー・ウッズ。大会7勝の世界1位はなんと61で回って通算13アンダーは、2位と7打差をつけて早くも独走ムードだ。
あれを隣で見せつけられれば、せっかくのアンダーパーにも「自分のプレーが不甲斐ないものに見えちゃう」。
初めのうちは「凄いなあ」と素直な感動も、最後は「この人はもうどうしようもない、と。ただ笑うしかなかった」という。
これまでにも、スター選手とさんざん戦ってきた松山だが「次元が違う」。ショットの精度。奇跡のようなアプローチやパット。「飛んで曲がんなくて、パターも入って。たとえ曲げても厳しいところでパーセーブする。全部がすごすぎて・・・」。日本が誇る規格外の新人も、ただただ絶句するしかなかった。力の差を見せつけられた2日間。
それでも「今回こういうプレーのときに、一緒に回れて良かった。自分にとってはプラス。そこを練習の目標としてこれからやっていけますから」。

けっしてひるまず、残り2日でその背中を懸命に追いかけていく。そんな松山について、ウッズは「彼が何かをつかむのは時間の問題だ」としている。果敢にただ、ひたすらピンだけを見て攻めて行く。怖いもの知らずのその姿勢を、何より一番に評価しているという。

  • 小平は2日目の74に安堵
  • ベテラン谷口は苦戦が続く
  • 予選ラウンドをウッズと回った松山は「そこを練習の目標にしていく」とひるまない

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