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ダイヤモンドカップゴルフ 2010

アマチュアの浅地洋佑くんが優勝争い!!

前半のアウトコースは4番のボギーを挟んで3連続と2連続。のっけから、5つのバーディラッシュで飛び出した17歳は、一時は通算7アンダーまでスコアを伸ばしたことで、かえってひるんだ。

「凄く嬉しいのと、凄く驚いたのと。自分がいい位置にいることは分かっていた。それで、少し緊張してしまった」。
途端に、ティショットがフェアウェーに行かなくなった。

「スコアも気にせず、何も意識しなかった」という前半とは一転して、もともと苦手なインコースは苦しいラウンドとなったが、ピンチのときこそ火曜日の練習ラウンドが生きた。

今週のキャディの飯沼志朗さんが、普段マネージャーをつとめる縁で、井戸木鴻樹とまわることになった。
自称「ツアー1飛ばないプロ」は、確かに平均飛距離270ヤードの浅地くんよりも、ティショットで常に20ヤードは遅れを取った。

それでも、「上がってみれば、スコアは同じ」。
刻んでチャンスを作るいぶし銀のゴルフに、目からウロコだ。
「ジュニアの試合では、こんなにラフがないからどこからでも攻めていたけど」。
トーナメント仕様のセッティングは、無理をすればするほど罠にはまる。
井戸木を見習って、「フェアウェーキープを優先したら、スコアが出た」。

それでもやむをえず、ラフに入れてしまったときはひとまず脱出優先。その分、先輩の石川遼も「洋佑は、僕よりも全然上」とべた褒めしたアプローチとパット。特に幼少時代から、都内のハイランドゴルフセンター内のショートコースでならしたサンドウェッジを駆使して、懸命にパーを拾った。

最後の18番も、86ヤードをサンドウェッジで1.5メートルに寄せてパーセーブ。17歳らしからぬ巧みなゲームマネジメントで首位とは5打差。ツアーでは自身3度目の決勝ラウンド進出は、なんと2位タイで優勝争いにも名乗りを上げた。

石川は、杉並学院高の2つ上。15歳での史上最年少Vは、浅地くんが中2のときの出来事だ。「あの衝撃は凄かった」。
以来、その背中が一番の目標になった。
「石川先輩は、僕もついて行こうと思わせてくれた人物」。

そんな偉大な先輩は、今週はひとまず予選通過するので精一杯。
「洋佑がせっかく頑張っているのに、僕が追いつけそうにないのは申し訳ない」と、頭を下げたが、いつかプロの舞台で優勝争いをすることがチームメイトの共通の夢だった。
「最終日には追いつけるように頑張らないと!」と石川も、後輩の大活躍に改めて腕をまくった。

対する浅地くんは、「優勝を意識したらガチガチになってしまうので。とりあえず、目標はトップ10入りです」と、ハニかんだ。
2人が関東中学選手権で、プレーオフ2ホールを争って、石川が競り勝ったのは中3と中1のとき。戦いの場は、いよいよ次なるステージへ。今週は、10代対決の行方にも胸が躍る。

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