Tournament article

アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン 2009

原口鉄也が首位発進

ここ京都府の城陽カントリー倶楽部は落としどころの狭いフェアウェーに、目指すグリーンは打ち上げのホールが多く、しかも面積が小さく固い。そんな難コースでピンチらしいピンチもなく、むしろ「今日はことごとくチャンスばかりだった」という好調ぶりだった。

5アンダーは、この日ただ一人のボギーなしのラウンドは、良い意味での開き直りが奏功した。
「これほど難しいコースなのだから・・・」という大義名分があるから、普段はティショットでドライバー以外のクラブを握った瞬間に感じてしまう、後ろめたさが微塵もない。

「堂々と、レイアップ出来るから」。
グリーンを狙うショットは、徹底して「真ん中狙い」。
確実に乗せて、チャンスがあれば奪いに行くスタイルを貫いて、「基本的にはパーでいいんだ、と。むしろ、パーを獲るのも難しいんだからと思えば、焦りも全然なかった」という。

日本のシードは今年で4年目を迎え、毎年の傾向として「後半、疲れが出ちゃうのか、秋以降に悪くなっちゃうパターンが多かった」。
それだけに、今週は「秋口の第一歩」と位置づけて気合いを入れ直した途端に、この好発進だ。

アジアと、日本両ツアーのトッププレーヤーが約半数ずつエントリーしてしのぎを削る今大会。
原口のプレーぶりは、同組で回るインドのディグビジェイ・シンにもさっそく目にとまったようで、「アジアにもぜひ、プレーしにおいでよ」と勧誘にあった。

本人も、言われるまでもなくチャレンジする。すでにスケジュールも決まっている。
今年11月に、賞金総額約4億6000万円のビッグイベント「バークレイシンガポールオープン」で“デビュー”する。
アジアンツアーで初出場を飾る前に、日ア両ツアーの賞金ランクに加算される今大会で結果を出せば、何よりの“名刺”代わりになる。
もし勝てば、日ア両ツアーの複数年シード権も手に入る。

「もちろん、そうなればいいですけど今日がいいからといって、明日もいいとは限らないから。“明日、崩れたからってそれが何なの”って、そういう気持ちでやりたい」と、2日目以降も欲張らずに行く。

    関連記事