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ダンロップフェニックストーナメント 2009

石川遼は足踏み、池田は56位に後退

現在賞金ランクでトップを走る18歳のイライラが募っていく。またしても、一進一退が続いたこの日の心境を、「焦って逆におぼれているような感覚」。

1アンダーからスタートしたムービングデーの3日目は「大事な日。5アンダーくらいまでは持っていきたい」。
前向きなその思いが逆に足かせになった。

「18ホールで4つ取るというよりも、最初の4ホールで取ってしまおうと」。
先を急ぐ気持ちが裏目に出た。
「もっとゆっくり足を動かして漕いでいけば、ちゃんと進むのに…」。
必死にバタつかせたばっかりに、3番から連続ボギーだ。
「そこから7つも伸ばせるという風にはとても思えなかった。5アンダーは夢と消えた」と早々に白旗を揚げるしかなかった。

せめてもの見せ場は最終18番。左のバンカーにつかまった第2打はアゴを直撃。すぐそばに出ただけだったが第3打は花道からグリーンを捉え、8メートルのバーディトライを沈めて大歓声を浴びたが「あれは、最後くらい入ってあげてというギャラリーのみなさんの気持ちが入れてくださったパットで……」。
1日の鬱憤を晴らすには、もちろん十分とはいえない。

朝の練習場は、完璧なショットが打てるのだ。
しかしいざコースに出たら「とてもギャラリーのみなさんにお見せできるような代物じゃない」。
そのギャップがますます焦りに拍車をかけた。
「もどかしい気持ちでいっぱい」。
ストレスがたまる一方のラウンドに、「気持ち的に疲労がたまっていて。ここ1ヶ月くらい、こういうのが続いていると感じるのは気のせいですかね」と、苦笑いを浮かべるしかなかった。

この難コースを前にして、7打差をひっくり返すのは、難しい状況となった。
打開策も、いまは見つからない状況だが「どの選手も可能性は同じ。自分もその可能性を持っている一人だと思って明日はやりたい」と、気合いを入れ直していた。

一方、賞金ランクは2位で石川を追いかける池田勇太は通算6オーバーまでスコアを落とした。
上がりの6番からの3連続ボギーに「流れが良くなかったし、しょうがない」。
腰の痛みは「今日は昨日よりも良かった」とは言いながらもやはり、終盤につれてひどくなるようで、最終日は雨の予報に池田にとってもますます厳しい1日となりそうだ。

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