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フジサンケイクラシック 2008

手嶋多一「明日も富士山頼みでやります」

前半の6番で、ピンまで6メートルのカラーから、パターを握って初バーディ。17番で、8メートルのエッジから、やはりパターでバーディを決めた。

この日のプレーを振り返るにつけ「なんか、まともなバーディがないですね」と、自嘲の笑みを浮かべたが、それもひとつの立派な作戦。

グリーン回りの芝は「特にカラーの部分が逆目になっていて難しいから。ちゃっくりしそうだと思って無難にパターで転がしたら、今日はたまたま上手くいった」という。

このところ、良いところがなかった。
どうにか予選通過はするのだが、週末に必ず大ポカをする。

先週は3日目に76。さらに先のサン・クロレラ クラシックは3日目に80を打った。
獲得賞金もほとんど30万円前後の週が続き「ほとんど泣きそうになりました」と、苦笑いで振り返る。

それだけに、今週の水曜日。プロアマトーナメントで“今季初優勝”に喜んだ。
得意のパッティングが久々に冴えて、チームスコアは15アンダーを記録。
おおいに貢献して「気持ち良かった」という。

「プロアマ戦のまま、今週こそ波に乗っていければいいなと思ってました」と笑う。

ここ富士桜のグリーンは、富士山からの順目という定説に賛否両論はあるが、手嶋は忠実に従っている。
「今日は、雲に隠れて微妙な感じでしたが“だいたい、あそこ”と勘で打った。明日も富士山頼みでやります」。
信じたことを、絶対に曲げない頑固さと意志の強さがこの選手の強みでもある。

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