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長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント 2008

星野英正が人生初の・・・

スタートの1番でティショットを打ち、第2打地点に向かう途中だった。帯同キャディの佐々木孝英さんが、青ざめた顔で星野に告げた。
「クラブが15本入っています」。

「まさか」と思ってバッグを見るとウォーミングアップで使う、練習用のアイアンが入ったままだった。
規定の14本より1本多く携行したプレーでいきなりの2打罰は「人生初」。
アマチュア時代までさかのぼっても失格はおろか、ペナルティすら経験したことがなかったという。

自身初めての罰打を食らい、さぞ動揺したかと思いきや、「調子は悪くないし、まだ1ホール。17ホールあれば取り返せる」と冷静に、通算1アンダーで踏みとどまった。

今週は、どんなことがあっても絶対に予選落ちできない理由があった。

先のUBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズでツアー通算3勝目。
優勝の翌日に、親交のある青木功夫人のチエさんから受け取ったメッセージは「おめでとう」のあとに、厳しい言葉。

「最近の若い子は優勝したあとに予選落ちすることが多いけれど、あなたはそれだけはやめてよね」。
それは、本人も自覚していたことだっただけに、いっそう気持ちが引き締まったという。
「あっさり落ちたら、(コーチの)江連さんにもきっと凄く怒られただろうし、回りの見る目も変わっていたはず。通って、ほんとうに良かった」。
47位タイでの決勝進出に、ホっと胸をなで下ろしていた。

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