Tournament article

バナH杯KBCオーガスタ 2008

星野英正が首位浮上(2日目)

予感が確信に変わったのは、この日2日目の8番ホールだ。「この人を信じてもいい」という強い確信。左3メートルのバーディチャンスを、「下りのスライス」と星野は読んだ。
それでも、少し複雑なラインに念のため確認してみた。
「スライスだよね?」。
「ええ?! 違うわ、ここはフックよ」。
まったく逆の読みをされたこと戸惑いつつ、半信半疑で「右カップいっぱいに」とのアドバイスどおりに打ったら、「これが入っちゃったんです!」。

そんなことが、前日初日から何度もあったのだ。

いつもは帯同キャディを連れてくるが、今週は実に数年ぶりに起用したハウスキャディは「芥屋でかなりのベテランキャディさんなんだって!」。

ツアーで唯一の高麗グリーンは芝目が強く、複雑なクセがある。特に今年はその傾向が顕著で、同組の谷口徹や、一昨年覇者の手嶋多一までもが短いパットを「ポロポロ」外していたが、2人を横目に「今日も昨日もパッティングが絶好調」と言い切れるのは、頼もしい相棒がいてくれるからこそだった。

「ひょっとしたら、この人の言うとおり打てば完璧かもしれない」とは初日から薄々感じていたが、こうなったらもう疑う余地はない。
「これからは、もう言われるとおりに打ちます」と、絶大な信頼感で決勝ラウンドを迎える。

7月の世界ゴルフ選手権「ブリヂストンインビテーショナル」で再発したアレルギー症状に、いまも右目が赤く血走っている。
前日初日のホールアウト後に地元の病院に駆け込んでもやはり原因が分らず、目薬をもらうにとどまったが、プレーにはまったくその影響がないことが救いだ。

7月のUBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズでツアー通算3勝目を飾ったばかりだが、「また勝てそうな雰囲気がある」。ニヤリと笑った。

関連記事