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マンダムルシードよみうりオープン 2006

杉原輝雄が棄権

「この動きが痛いんや」と言って、ドンは顔をしかめた。両手で、フィニッシュできない。ティショットはなんとかこらえて打てるが、2打目以降がつらい。

前日初日にサスペンデッドが決まった第1ラウンドは、2日目16日の6時半から競技を再開。杉原は、前半の16番ティからスタートしていた。
3ホール目の18番で、10日前に痛めた右肩が、我慢の限界に達した。
第2打をOBしたとき、「このままでは、他の選手に迷惑をかけてしまう・・・」と、9ホールを終了したところで棄権を決めた。
大会前に痛み止めの注射を打ってなんとかしのごうと試みたが、効果は長く続かなかったようだ。

ハーフターンの1番ティには、杉原の姿を一目見ようとギャラリーが集まっていた。
棄権の知らせを聞きつけ、慌ててクラブハウスに戻ってきたファンは、「楽しみにしていたのに・・・」と、顔を曇らせた。
その一人ひとりに「僕も回りたくてしょうがないねんけど・・・申し訳ない」と、頭を下げてサインと握手のプレゼント。

笑顔でファンの手を握り返した途端に「イテテッ!!」。
ドンらしからぬ苦渋の表情に、症状の深刻さが伺えた。
「・・・残念やけど、おそらく来月まで試合はちょっと無理そうやな・・・」。
エージシュートの達成は、しばらくお預けとなりそうだ。

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