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サントリーオープンゴルフトーナメント 2004

サントリーオープンで、2ヶ月ぶりのツアー復帰!!伊沢利光

関係者の間で、一時は今年中の復帰さえ、危ぶまれていた。開幕から続いていた鼻炎と微熱は、肉体ばかりか、精神的なモチベーションさえも奪い、症状はかなり深刻だった。
知人に勧められた病院を渡り歩いてみても、原因がつかめず、どの医者も「風邪でしょう、自然な回復を待つしかない」と、言うばかり。
回復の見込みもなく、すっかり「検査疲れしてしまった」時期もある。

それでも、昨年の賞金王は完全復帰に向けて、粘り強く取り組んだ。
調剤されたビタミン剤を毎日、欠かさず取り、7月の終わりから1週間、神戸の病院に入院して集中治療。
約2ヶ月の長期休養の甲斐あってようやく微熱がひき始めるや、真夏の日も体調不良をおして、地元・福岡で黙々とトレーニングに汗を流した。
体が普段どおり動き出すと、途端に気持ちも前向きに、「ようやく戦える状態になった」。このサントリーオープンからの参戦を決めたのだった。

7月の日本ゴルフツアー選手権宍戸ヒルズカップから、6試合ぶりのツアー。本番を前に参加したこの日8日(水)のサントリーオープンアマプロトーナメントでは、チームを組んだ元・プロ野球巨人軍の篠塚和典さん、落語家の三遊亭楽太郎さん、アナウンサーの徳光和夫さんらとともに、久々に晴れやかな“伊沢スマイル”を振りまいた。
徳光さんから、「長いことプレーが見れなくて、寂しかったですよ」と声をかけられ、「ご心配をおかけしましたが、もう大丈夫です!」と、力強く応えた伊沢。
「伊沢さんとかけて、三日月と解く。その心は・・・病み上がり!」と同組の楽太郎さんが読んだとおり、今週はまさに病み上がりの第1戦となるが、「僕は、ただ散歩しに来たわけじゃない」と本戦前の共同会見できっぱり。
「うまく自分のプレーができれば、優勝争いもできる状態。今シーズンは半分以上も過ぎてしまいましたが、残りの試合でぜひ優勝を狙ってみたい」。
遅れてきた賞金王は、自信満々。長いブランクにも、焦りはみじんも見られない。

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