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中日クラウンズ 2003

<第44回中日クラウンズ>『精神力と技術力の両方を試されるのがここ和合コース。結果を出せば成長のあとが実感できる』初日、コースレコードタイの62をマークして単独首位に立ったのは地元・愛知県出身の近藤智弘

通常のツアーよりも、熱心なファンが増えるのは地元選手の宿命だ。ここ和合から車で30分のところにある東海市出身の近藤も、例外ではない。
初日から、ひときわ大きな声援を浴びながらのプレー。「近藤っ!行け〜っ!」ロープの外から、気合いの入った掛け声が飛ぶ。

地元開催の試合ではそんな周囲の期待を背負うあまりに、かえってプレッシャーに押しつぶされる選手も多いが、近藤はむしろこの状況を楽しんでいるようだ。
「友達とかが勝手に盛り上がっちゃって。声の大きさとか拍手の量とか、やらしいくらいに他の選手と違ってる(苦笑)。一緒にまわっている人には申し訳ないと思いつつも、『みんなそんなに思ってくれているんだ』と思うと張り合いが出ます。毎年、たくさん応援してもらえるのでこの大会に来るのはいつも楽しい」。もっとも、こんな姿勢は今週に限ったことではなく、普段から「緊張することはめったにない」。並外れた度胸がウリだ。
専修大学時代から数えて、今年で6回目の和合だ。アマチュア時代、2度の挑戦ではいずれもベストアマチュア賞を獲得。2回目の99年は、8位タイにも食い込んでいる。

和合の恐さは、知り尽くしている。飛ばし屋の近藤にはほとんどのホールをショートアイアンで攻めていける。「だからついピンに向かってガツガツ行きたくなる」。罠にはまってボギー、ダボを打つケースを、これまで何回も経験してきた。
過去の失敗を踏まえ、この日初日は「行きたい気持ちを押し殺して広いほう、広いほうへ」。作戦がみごとハマり、奪った8バーディは自身の最多バーディ記録を更新だ。「このコースは今まで1個でもバーディが取れればよい、という感じだったのに。出 来すぎですよ」と謙遜し近藤。「でも、精神的にも技術的にも強くなければいけないのが和合コース。ここで最後までうまくやれたら“ああ、俺も成長しているんだ”と思えます」と、確かな自信も芽生えつつある。
「ギャラリーの数も会場の雰囲気も、応援の多さもすべてを含めて僕にとって日本で一番」というほど、近藤にとって思い入れの強い今大会。デビュー4年目、そろそろ欲しいツアータイトル。
和合での“初優勝”なら、これ以上願ってもない結末だ。

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