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JCBクラシック仙台 2003

『今週は“自分にもできるんやないか”と』48歳の友利勝良がやる気!

本番前から、気合いが入っていた。前日練習日のパッティンググリーン。普段、めったに感情をあらわさない友利が、珍しくキッパリと言い切った。「今週はやるよ! 見ててね!」
先週の大会で、今季ベストの3位タイに入った。昨年12月のアジアジャパン沖縄オープンから数えて5試合で予選落ちしていただけに、「この3位にはすっごく気持ちが楽になりました。やっぱりゴルフはゆとりがないとダメなんです」
精神的な安定が、この日の好スコアを生んだ。
すべて1パットであがってきたインコースは、なんと6バーディノーボギーの29。20台のスコアを出したのは、本人の記憶では、自身が記録した88年の第一不動産カップ3日目に9ホール最小スコアの『27』をマークして以来(※ただし賞金ランク対象外競技だったため参考記録)だそうだ。
スタートの10番で4メートルのパーパットを決めたのをきっかけに、波に乗った。
11番で1メートル、12番で2メートルを入れて連続バーディ。15番では10メートルを沈め、そのあと18番ホールまで4連続バーディだ。
「なんか今週は“自分にもできるんやないか”そういう気持ちがしているんです」。確かな手ごたえを感じている48歳のベテランは、“新旧”うまく取り入れて戦っている。
まず“新”は、いま選手の間で話題の通称「タコティ」だ。ジャンボや片山晋呉も使いはじめたことでブームが起こったこのティ(=写真、友利の右手に)。ボールを置く部分に生えた8本の足の上に球を乗せてティショットすることで、普通のティで打つよりもボールへの抵抗が減って飛距離が伸びるといわれている。
友利も、芹澤信雄の勧めで昨年11月から使いはじめたのだが、これが「大きな自信を与えてくれている」という。
「僕の場合は、5ヤードくらい距離が稼げている」と友利。「気分的なものだけかもしれないけれど、“ここは少しでも稼ぎたい”というホールで必ず使うんです。飛ばない僕でも、ランの出る球が打てて、なんかすっごく嬉しくなってくる」と話す。
“旧”は、プロテスト合格以来、「1試合以上、浮気したことがない」というパターのピンアンサー4(=写真、友利の左手に)だ。「20年来のつきあい」という“相棒”は、いまやシャフトの部分にはひび割れが入り、ヘッド部分には貼り付けた鉛がすっかり同化して、もはや、どれが原型やらわからなくなっている状態だが、「こいつ以上に、構えたときの感触が良いパターには、いまだお目にかかれたことがない」というくらいお気に入りの1本。
「他にも良いのをいろいろ試してはみるんだけど、結局、これに戻ってくるんですよ」。
いずれも今の友利にとっては手放すことのできない新旧2品が、1995年以来のツアー7勝目を運んでくれるか。

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