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カシオワールドオープン 2002

「外角低めの、センター返しを打つイメージです」

今季初シード入りを決めた高山忠洋が、コースレコードタイの63をマーク、5位タイ浮上

今シーズン中盤、初シード入りを決めてからの高山の成長は目覚しい。
たびたび、上位にも顔を出すようになり、この日18番での1イーグルを含む63は、コースレコードタイ記録。
同時に、自身のベストスコアを更新する好スコアで、今週も、首位と5打差のV戦線に浮上してきた。

近頃の好調の要因は、
「試合慣れと、距離のある高い球が打てるようになったこと」
1ヶ月前から取り組んだ、硬球ボールの遠投の成果だ。
「ピッチャーには、ゴルフがうまい人が多いでしょう? ヒントになると思って」。
80メートルの遠投で、右足から左足への体重移動の感覚を徹底的に叩き込んだことが、奏功した。

加えて、昨年オフから取り組んできた、減量の効果も大きい。
毎日、ジムで汗を流し、7キロのランニング。水泳や半身浴などで、8キロ減のいまの体重は80キロ。ウェストもすっかりスリムに締まってきたころには、自分でも驚くほど、スイングスピードも違ってきた。
キレのあるスイングで、「距離も出る、高いボールが打てるようになった」という。

初日は、スライス気味の球が多く出てキメ打ちが出来ず、78位と出遅れたが、反省したこの日2日目は、「チーピンを打つくらいの気持ちで振っていきました。小学校から高校時代にやっていた野球を思い出し、外角低めの、センター返しを打つイメージです!」
さしたる成績も残せなかった高校球児時代、田中秀道の初優勝シーンにひらめきを感じて、ゴルフに転向した高山だが、今でもさまざまな面で、そのときの思い出に、助けられているようだ。

写真 = インスタートの最終9番、これを決めればコースレコード新記録。右手前7メートルのバーディパットを外して顔をしかめた高山。「記録のことは全然、知らなかったから、意識はしていなかったけど、最後、入れたかったですね!」

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