Tournament article

日本プロゴルフマッチプレー選手権プロミス杯 2002

近藤智弘

初出場の近藤が、ディフェンディングチャンピオンを、倒した。
 前半こそ3ダウンを喫し、「諦めてはいなかったけど、ディーンには、入る隙がなかった」と、終始、ウィルソンにアドバンテージを握られる展開も、バック9に入ると、一気に反撃に出た。
 12番でウィルソンがボギーを打ったその一瞬の緩みを見逃さず、3連続を奪って、イーブンまで引き戻す。
 さらに、16番で上から3メートルのバーディパットを決めて、逆転に成功。
 「“ここからも、ますますバーディを取る気でいかないと…”。逆転したら、余計にそう思った」  1UPのまま最終ホールに突入し、昨年の王者をねじ伏せた。

 専修大学のアマチュア時代に、97、99年の日本アマ制覇。
 「ツアーとは、レベルが違う」と謙遜したが、戦い方は、心得ていた。
 「とにかく1ホールずつ慎重に消化する。気持ちの切り替えは早く、ミスは引きずらない」
 1回戦の鈴木亨とは、互いに9バーディのバーディ戦を制し、この2回戦では18ホール目に、昨年のチャンピオンを下した。
 いずれも苦戦を勝ち抜いて、
 「自信がついた」と近藤。
 この勝利で、目標である米ツアーへの参戦にも、大きく一歩、近づいた。

※ 今大会、終了時点の賞金ランク10位内の希望者上位3人には、来季の米ツアー出場権をかけたQスクール最終予選の挑戦権が与えられる。現在、ランク首位の佐藤、4位のディーン・ウィルソン、5位の今野康晴、6位のクリスチャン・ペーニャら数人が手を挙げている。ランク17位の近藤が挑戦権を掴む可能性は、今大会で優勝、もしくは2位ならかろうじて…?という状況だ。

関連記事