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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2001

「明日は自分の力で、初の日本タイトルを!」(3打差首位の深堀圭一郎)

「明日も頑張って!」と、谷繁選手(右)は深堀にエール
 その瞬間、大ギャラリーに埋もれた友人のサインが、はっきり見えた。17番、535ヤードのパー5。
 打とうとした瞬間に、前組の伊沢がチップインイーグルを奪ったどよめきが起き、ティショットをミス。バンカーに打ち込んで、3打目でグリーンをとらえて迎えた、手前6メートルのバーディパット。
 「ちょうどそのとき、彼の『頑張れ』ってしぐさが視界に入ってきたんです」
 これをねじこみ、伊沢の猛追を3打引き離す通算12アンダーに、「あのバーディはデカかかった。彼のおかげで、入れられました」と、深堀が感謝したのは、横浜ベイスターズの谷繁元信捕手だ。
 「いつもガッツがあって、勇気をくれる」という大親友の声援に応え、この日は、ショットが絶不調ながら、「パーオン率100%」のしぶといゴルフを展開し、首位の座をキープした。
 いよいよ迎える最終日は、深堀が「思わずスウィングに見とれてしまう」という伊沢との最終組。「でも、伊沢さんだけが有利とは思わない」と深堀。「ここのコースは、飛距離だけじゃ勝てない。正確性なら、僕も得意」とキッパリ。谷繁選手のほか、これまでの3日間は日替わりで駆けつけてくれた友人や後輩に支えられ頑張ってきたが、「明日は、初の“日本”タイトルを、自分の力で手に入れたい」と、力をこめた。

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