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「とにかく、気合だけを入れてやりました」

ディフェンディングチャンピン伊沢利光が故障のハンディもなんのその、8位タイに急浮上

 決勝ラウンド初日。1アンダー37位タイは、10番ティからのスタート。いわゆる“裏街道”からのスタートに、「それだけが納得できなかった」と伊沢。
 しかも、インのトップスタートだったため、ハーフターンでアウトの最終組に追いついてしまった。
 優勝争いを目前に見ながらのプレーに「“せめて、1番ティから行かせてくれ〜”と思いながら、やりましたよ」と冗談っぽく笑ったが、それがかえって伊沢のプライドに火をつけたのか。
 ターンした1番で手前6メートルを沈めると、6番パー5では、縦幅の狭いグリーンに、2番アイアンで奥2メートルにつけてイーグル奪取。7番で5メートル、最終9番もバーディで締めくくり、ド派手なゴルフで通算8アンダー、首位と4打差の8位タイ。優勝争いに名乗りをあげた。

 この日は、「とにかく、気合だけ入れていきました」という。
 目標は、この日1日で7アンダー。
 「それはあくまでも目標だったわけだけど、7アンダーくらい出さないと追いつかないじゃないですか。優勝を狙っている? …そりゃあ、今日はまだ3日目。“20位くらいで終わればいいや”なんて、思わない。とにかく(上位選手のスコアが表示されるスコア)ボードまで届けば、優勝の可能性はあると思ってますからね」

 口調は飄々としているが、その内容は、かなり強気だった。

 6月のダイヤモンドカップで、初日116位タイから大逆転優勝と“実績”はあるものの、それでも、今週は、左手に爆弾を抱えながらのラウンドだ。
 スタート前の練習では25球以上、球数を減らし、普段は200球近く打ち込むホールアウト後の練習もいっさいやめて、大事を取っている。
 「でも、今日はもうほとんど痛みはなかったですからね。8番でも、パンチショットが残ったんですけど、残りあとひとホールだから、いいや、やっちゃえ〜って。それでも、痛くなかったですし」とのコメントに、順調な回復ぶりをうかがわせる。
 「やっぱり、アイアンの内容なんかは、ダイヤモンドカップのときと比べても、話にならないくらい良くないですよ」というが、その堂々としたプレーぶりにハンディはまったく感じられない。
 「トップが、13か、14(アンダー)で止まってくれれば…。明日は前半勝負ですね」普段は穏やかな伊沢の瞳が、鋭く光った。

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