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日本オープンゴルフ選手権競技 2000

課題を抱えながらも好スタート

連覇をにらむ、ディフェンディングチャンピオンの尾崎直道

 この日、難コースでドライバーを多用し、「刻まなかった割りに、よくフェアウェイを捕らえられた。そこからショートアイアンで打ったらよくバーディが取れたよ」と直道。
 でも、「毎年のことだけど疲れちゃってホール・バイ・ホールを覚えてないんです」と、プレスインタビューに臨んで開口一番、そう言った。
 フェアウェイキープに神経を集中してのラウンドがどれほど疲れるかを物語る正直なコメントだろう。

 ディフェンディングチャンピオンとしての意地もある。

 スタートホールでは会心のドライバーショットを披露して、429ヤードのパー4の2打目はピッチングウェッジで「OK」の距離につけ、楽々とバーディの好発進。

 2番のパー5も5メートルを沈めて2連続バーディ。しかし、その後はチャンスにつけてもなかなかバーディに結びつかない。

 「手が動いてないのを実感してましたね。でも、1番、2番で取れているから、まあいいかと思っていました」(直道)

 9番パー4でもバーディを奪ったものの、インに入って80センチの上りのパーパットを外してこの大会初のボギー。嫌なムードになりかけたが、11番パー4で下りの 1.5メールのバーディパットを入れて再び波に乗り、15番まで4連続バーディを奪って6アンダーと単独トップに踊り出たのだった。

 しかし、233ヤードの距離の長い15番パー3で躓いた。
 「4ウッドでティアップしたもんだから、かぶって入ってしまった」とグリーンを外し、そのアプローチも「インパクトが強かった」ため、寄らす入らずのボギーとしてしまった。
 17番パー4でもやはり寄らず入らずのボギーを叩き、結局初日のスコアは4アンダー。トップタイでの発進と、スコアとしてはまずまずの初日だったが、直道の表情はすぐれない。

 「アプローチをロブのイメージで柔らかく打ちたいのに、コーライ芝だからと思って強くなってしまう。それと15番以降の難しい上がりホール。難しいと思うと、案の定、2ボギーにしてしまう…。フェアウェイからなら、80点ぐらいのショットができているのに・・・」

 数々の課題をかかえながらの首位スタート。今年の日本オープンも直道から目が離せない。

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