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宇部興産オープン 2000

▼ トピックス 大会みどころとコースセッティング

遠藤誠JGTO競技運営ディレクター

 「今年は、アメリカの著名な設計家・ロバート・ボン・ヘギー氏が作ったヴァージンコース、江畑池コースでの開催です。
 ヘギー氏のコース設計は、池を絡めたり、自然のマウンドを使った戦略性の高いデザインに定評がありますが、このニューコースも例外ではありせん。
 ほとんどのホールが池に囲まれ、グリーン上もかなりのアンジュレーションがあります。
 フェアウェーはかなりしぼってあり、ティショットから距離のコントロールが必要ですしセカンドショットの落とし場所も限られています。各ホール、最初から最後まで、的確なコースマネジメントが要求されるでしょう。アイアンショットの切れがものを言います。

 特に、最終18番パー4は、グリーン手前に口を広げている谷が厄介です。ティショットの落としどころによっては、谷の手前でのレイアップ。ラフに打ちこめば、ライは前足上がりか前足下がりとなり、フェアウェーに脱出するしか手はありません。18番は、優勝争いに大きなドラマを作りそうですね。

 グリーン上は、きつい傾斜に加えトーナメント週の火曜日時点で、コンパクション(グリーン硬さ)12〜13、スティンプメーターは10フィート半とかなり高速に仕上っています。
 水曜日と木曜日は雨の予報で、これより若干、柔らかくなるとは思いますが、それでも、グリーン上の戦いも、かなり熾烈になるはず。
 新しい江畑池コースは、ヘギー氏の設計意図を最大限に汲み取りつつ、戦い甲斐のあるコースに仕上りました。
 ファンのみなさんにも、このヴァージンコースに刻まれる歴史の第1歩を、ぜひ会場で見届けていただきたいと思います」

★ 遠藤誠プロフィール
 1966年11月25日生まれの34歳。昨年1年間、日本ゴルフツアー機構の競技委員を務め、今年から同機構の競技運営ディレクターに就任した。
 ゴルフとの出会いは小学校3年のとき。インストラクターとして活躍しながら、ツアープレーヤーを目指していたが断念。JGTOが急募していた競技委員に志願した。現在は、「ディレクターとして常にツアー全体を見渡し、ゴルフ界がもっともっと盛り上がっていくよう力を尽くしたい」と、ディレクター業務に燃えている。

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